#180722 秩父(試走リベンジ)→DNF(またレッカー)

前回はタイヤに不安があったが、交換後はきっちりシーラントを入れたのでタイヤに不安はなくなった。
さらに念のためにチューブを持っていくことにしたので、パンクでレッカーというアホなことも。もーないだろうと輪行袋を置いて秩父にでかけた。

……まさかトルク不良でクランクが外れるなんて……。

余談だが、DNFはDo Not Finishでゴールできなかったの意味。
反対のDNSはDo Not Startでスタートしてないの意味。
ブルベで知った言葉で自転車のBlogだとわりとよく見るが、そういえば一般的に通じない言葉なので今回注記した。


秩父のライド自体は快調だった。
問題はとても日差しが強く38℃で体力が凄まじく消耗していたことくらいだ。
しかしオチというか結論から先に書くと今回もレッカーのはめになった。
自宅まで残り40kmというところで、左側のクランクが走行中に外れた。

というかクランクが外れることなんて滅多にないと思う。しかし珍事象なだけに結構焦る。
特に今回は坂の途中で外れたのも災いして、容赦なくクランクがくっついたままの靴で地面を踏んだ。そのため当然クランクは傷だらけだ。
新しいクランクが傷だらけになるのは、中々精神的に辛いものがあった…。

今までクランクは何度も外してメンテしてきたことがあったが、トルク不良で外れたことは一度もなかった。
しかし初の全体を通してコンポを組み上げたために、やはり作業的な落ち度があったのかもしれない。しかもトルクレンチを所持していなかったのも結果的には問題だった。

さておき外れたのならつけ直せばとりあえずは自走で帰れるのでは!と思ったが、ネジ山がイカれて(ねじ切ったような形)しまっていて取り付け自体ができない状態だった。
今回ばかりはどーしようもないと即またau損保レッカーに電話した。2週連続でレッカーをお願いしたのは、もしかしてボクくらいではないだろうか…

日曜日の夜ということもあって、かなり待つことになったが無事に自宅まで運んで頂いた。本当に感謝の気持ちしかない。

帰宅後にクランクを確認したところ、プラスチックハンマー等で叩いて入れることはできるが、手では絶対に入らないという微妙な壊れ方をしていた。
一応シマノに修理できないか?と確認したところ、クランクに関しては新品を購入するのと値段が変わらないために保守部品としては用意していないとのことだった。(左のクランクだけの販売はある)

事情を電話で説明すると、ネジ側の右クランクの軸も交換する必要があるので、やはり新品を購入してほしいとのこと。さらに自転車屋店舗で取り付けていない場合は、一切の保証を受けることができないとのことだった。

ちなみにそれに対して、例えば店舗で取り付けて、その後自分でメンテナンス等でクランクを外したりした場合は同じように保証対象外とのことだった。
結局保証を受けるには何をするにも自転車屋で作業をしたという証明がいるようだ。しかしそれはそれでなんかすごいモンヤリとする。

前回のMavicのタイヤにしてもそうだけど、正規ルートで買おうが何しようが壊れた場合の保証が効かないのであれば、自分で自転車を調整したり、メンテナンスをしたい人は店舗で買うメリットが希薄になるのではないだろうか。

メーカーと自転車屋は嬉しいのかもしれないけど、実際のユーザー側が何一つメリットを享受できず、ただ自己満足で正規品です。ってのは何か意味があるのだろうか?と真剣に考えてしまう。

PCパーツもそうだけど、そりゃー安い通販でみんな買うよね。当たり前の話だよね?それを安く通販買いやがってみたいに店舗側が言うのは、気持ちはわからなくはないけど、それならば店舗で買うメリットを提示するべきでは?とサービス提供を仕事としている自分は思う。


結局Amazonでクランクは再購入した。
今後のことも考えてトルクレンチも購入。
値段でピンきりだったが、BIKE HANDの商品は評価が割れていたために避けた。

PWTのトルクレンチは検査票がついているとあったので購入を決めた。(レビュー評価もよかったため)
ちなみに現在は買うことができないのがとても謎だ…。
個人的にはトルクレンチは人生で何度目かの使用だが、とても良い製品だと思う。(昔仕事で使っていた)

トルクレンチとあわせて、ハンドル部分のネジももともとロックタイト(ネジ止め)がついていたことを思い出して、ロックタイトも合わせて購入した。

なぜか5mlと10mlが同じ値段だったので、どうせならと10mlを購入した。
ロックタイトは液状の物で、振動部分のネジには取り付ける方が良いというのは、昔の仕事知識で知っていた。ネジは振動によって自然に緩んでいくのだ。

ハンドル部分は4nmと5nmのトルクとなっていたので、ロックタイトを塗り締め込んでいく。やはり適正工具とロックタイトでの固定というのは、安心感を感じることができて、とても作業満足度が高い。

よく言う話だが、自転車は自分という物をダイレクトに乗せているので、そこで不安な要素があるのは、危険の上に乗っているようなものだ。
例えば中華OEMフレームもそうだが、メーカー保証がない製品で安いからといって、それが必ずしも安全なのかどうかは何かが起こるまでは決してわからない。もちろんメーカー製品だって何かがあるかもしれない。
問題は、なにかが起こるかもしれないと思いながら乗ることと、大丈夫だろうと思いながら乗ることは大きく違うということだ。
結局今回の一連のDNFレッカーも、自分で初めて組み上げて(何か起こるだろう)と思いながら乗っているのは、精神的披露にもなっていたのではないかと思う。

そういう不安要素を取り除くためにも、適正工具で適正な作業をすることは大事なのだと、改めて感じることができた。クランク2万ちょっとは高い勉強代と思うもとにした…。

クランク部分はトルク指定の12nm。今まではそれを結構な力で六角レンチで締めていた。しかしやはり「つもり」だったようで、トルクレンチを使うとさらにねじ込んでいた。今までたまたまネジが緩まなかっただけなのか、それとも今回が弱い力でしめていたのかは、もうわからない。しかしこれからは適正工具で作業できる。それだけで安心感が全然違う。

トルクレンチは安くない上に、日常生活には必要のない工具だ。
しかし自転車を自分でメンテする人には必須の工具だということを、今回のできごとで体感した。人間の感覚はやはりあてにならないのだ。

せっかく買ったし、という気持ちもあったが、念のために他の部分もトルク数値がある部分はトルクレンチで、そうでない場合も増し締めした。
来週また試走に出かけようと思う。

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