2023年は車検の年にあたるため、入庫する直前の3連休はぜひともキャンプツーリングをしたいと考えていた。直近のキャンプは7月に山梨県北社市の金山山荘キャンプ場へ行って以来のため2ヶ月ぶり。(その投稿もまだ下書きで埋もれたまま)
気持ちでは長野県を走り回りながら温泉キャンプを考えていたが、天気がそれを許してくれず、土曜日は何度天気予報を睨んでみても長野・群馬・栃木は雨模様だった。
しかし千葉で2泊するのもどうかと考えた結果、茨城の北部は安価なキャンプ場(無料もある)が多いことを思い出し、今回は茨城でキャンプ場を探すことにした。
茨城県のキャンプ場はなっぷで探すより、茨城県営業戦略部観光物産課が管理している「いばらきキャンプ」の方が掲載されているキャンプ場が多い。(予約はなっぷ誘導と直接問い合わせで分かれる)
色々と悩んだ結果、比較的道の駅も近く、山の中で良さそうなモロサワオートキャンプ場に決め、LINEで問い合わせたところ金曜夜18時だったにもかかわらず返信があり、2泊で利用可能だった。(1泊利用料 1,500円 バイク駐輪無料。 薪1巻 500円。キャンセル料:当日100%、前日まで50%。サイトまで車両乗入れ可能)
7月の金山山荘キャンプ場でアブに悩まされたため、こんな日がくるやもとオニヤンマクンを買っておいた。ついに出番だ。忘れないようにタナックスのサイドポケットに入れた。
いつものごとく用意を当日にしてしまい、結局12時少し前に出発。
2泊予定だったためツーリングパック割引ではなく、二輪定額割を念のため3日間すべてで申請した。100kmを超える出口をさがしたところ日立南大田で降りれば良さそうだった。
日立南大田ICからの道は何度か走ったことがあるが、茨城県北部はわりとガソリンスタントがある場所とない場所が先読みしづらいため、早め早めに給油した。燃料の余裕は気持ちに直結する。
16時ごろキャンプ場まで残り10kmというところで「道の駅 常陸大宮」に到着。キャンプ地が近いことと、18時までという営業時間を確認したので、まずはテント設営をしようと販売品の確認だけで済ませる。
キャンプ場近くに以前訪問した日本秘湯を守る会登録の「澤の湯鉱泉」があることが今回の野営地先の決め手だった。しかし同じような泉質の温泉がキャンプ場の近くにもあったため近場で済むならと一応候補にいれた。(やまがたすこやかランド三太の湯)
「道の駅 常陸大宮」からモロサワオートキャンプ場までは10kmほどで20分くらいで到着。
受付で2泊分の料金3,000円と薪を一束500円で購入。
この日はすでに満員でボクが一番遅い到着だったこともあり、最後の一枠は選ぶことなく余っていた山側の区画へ。
サイトは山中のキャンプ場だから普通の赤土と思っていたら、硬めの黒い石が大小まばらに埋まっていた。印象だと河川敷でよく見るような石と土が混在したような場所だった。
そのためテントとタープ設営時にペグが刺さる場所を探すのに難儀した。(1時間ほどで設営完了)
山中だったが夕暮れということもありあり、アブはいなかったものの蚊がまとわりついていて耳もとで終始羽音が聞こえていた。
テントを建てたあと、すぐにカバンから蚊取り線香を取り出し付近に設置。
しかし蚊取り線香の範囲外だとすぐに襲来してくるため、タープ設営でも苦労した。
事前にキンチョーの虫除けスプレー「お肌の虫よけ プレシャワーDF ミスト プラスハーブ」を塗布していたのに、飢えた蚊の前では効果が薄い。雑誌では評判良かったのにあまり効果を感じなかった。むしろなんか自分の方が息苦しく感じた。
やはりそれよりも蚊取り線香の方が効果を感じる。
割れやすいという欠点があるため持ち運びに難儀するが効果は高い。
携帯用のケースを調べるとアース製があったので買ってみようと思う。
体に吊り下げられるのは煙を纏えるため効果がありそう。
設営が一段落ついた頃、オーナーらしきおじいさんが焼鮎を配りに来られた。
これで利用料1,500円だと大変なのでは……と思いつつ頂く。
行きに立ち寄った道の駅が18時に閉店のため急いで来た道を戻る。道の駅は場所によって16時〜18時閉店が多いので、事前確認が重要だ。
10月が近いことを思い出させるように日が沈むのが早くなった。
道の駅とキャンプ場は距離で言えば10km未満だが、山道が半分以上となるため思った以上にギリギリに到着。
閉店間際でだいぶ品数が減った野菜から茄子とキノコ類をカゴに入れ、あとは地元の日本酒を選ぶ。ビール類は値段が高かったので、道中にあったスーパーで買うことにした。あとは少量売りの味噌を購入し閉店間際の道の駅を出る。
スーパーに寄ったあとキャンプ場へ戻ってきたのは19時だった。
暗くなってしまっていたので、ランタンで手元を照らしながら焚き火をおこす。
椅子に座ろうとすると、パックのおこわが置いてあった。
どうやらオーナーのご厚意で宿泊者に配られているようだった。
買ってきた食材とおこわをとりあえず横に置き、まずはゆっくりと焚き火を育てながら酒を飲む。そのあと知り合いに連絡を取ろうとしてスマートフォンを手に取ると、普通に電波が0 or 1本の状態だった。最近はどこのキャンプ乗でも電波が入っているのが普通だったので、「そりゃそうだな」みたいな気づきだった。
いつもキャンプ場でスマートフォンですることといえば、焚き火の合間にtwitterを稀に見たり、知り合いとDiscordでチャットするくらいだったのでとくに困りはしない。
ボクは焚き火をぼんやり眺めながら、酒を飲むだけで幸せだ。
他人とは適度にギリギリかろうじて繋がっていれば良いという酷く社会性の低い人間だ。
周り寝静かになりはじめたが、一箇所だけ若いオタク男女が大盛りあがりしていた。
ボクは22時くらいにテントに入ったが、その自分でもアニメの話題で盛り上がっていた。たまのキャンプくらい楽しんでも良いかもしれないと思う方なので、寝る努力をする。
ただ後で気づいたが、長いこと使っていたスリーピングマットに穴が空いていた。なんか寝たら背中に地面にある石の感覚がしてきて痛いなーおかしいな~と思ったわけだ……
翌朝は7時くらいに目が覚めたが、二度寝、三度寝と繰り返していたら9時をすぎた。
連泊予定だったのでテントをそのままにして、バイクで近くの温泉施設のやまがたすこやかランド三太の湯へ向かった。
昨夜は暗がりで良く見ていなかったのだが、良く看板を見ると20時まで温泉は営業していたようだ。これなら買い物後にお風呂に来ても良かったかもしれない。
利用料は1,000円。
内湯にのんびりと温泉に浸かっていると、寝心地もあまりよくなかったし、電波も入らずだと本も持ってきておらずで、なんかもう一泊しなくてもいいかなーと思い始めた。
そのまま露天風呂に移動し、空を眺めながら湯船に浸かって考えたら、「帰ろう」って気持ちが湧いたのでキャンセルして帰ることにした。1泊1,500円だったのでそれが1泊3,000になったと考えても高くはないと思ったのも大きい。
キャンプ場に戻り受付でキャンセルを伝えると「では返金します」と言われてしまった。
こちらの都合なのでとお伝えしたが頂くことはできないと返金された。
また来ることを約束して謝意を伝えた。
逆に昨晩のオタクグループがうるさかったことをお詫びされた。全く気にしてなかったのだけど。
帰りは高萩へ抜けて海沿いを走る。
すると道沿いににんたまラーメンが見えたので、これ幸いと朝食兼昼職で立ち寄り。
にんたまラーメンは突き抜けて美味しいと絶賛するわけではないが、定期的になんとなくたべたくなる味だ。お腹を満たした後は高速入口を目指して国道6号線を南下し日立に入る。
日立から続く海沿いの県道245号線は関東でも好きな道の一つだ。
交通量も少なく海岸線に近いところを道路が走る。
海抜と道路はそこそこの段差があるため、防波堤がないので視界を遮るものがなく海を一望しながら走ることができる。
何度走っても思うが、ボクは海沿いをバイクで走るのが一番好きだ。
その後は高速入口手前で給油し高速に乗り込んだ。
寝心地がよければもう一拍しても良かったと思うが、久しぶりにキャンプができたので満たされた気持ちになっていた。
また来よう。