2日目は、朝9時に目が覚めた。
ホテルのカーテンをあけると気持ち良すぎる晴天だった。天気予報では西風が強風レベルだったが、気仙沼は宿泊地から北東方向のため追い風になって楽そうだなと思った。
水取りぞうさんの除湿に一縷の望みをかけて電源ボタンを押すとEdge1000はビープ音を鳴らしながら起動した。
これは奇跡の復活か!と昨日の走行データは諦めつつ初期設定を進めるとフリーズした。やはり無理か…と電源を落とすとそのままご臨終。
Edge1030って東北に売ってるのかなと検索すると、仙台ヨドバシに在庫があるとのことで電話して確認。1個だけ店頭にありますということで取り置きをお願いして向かった。
しかし修理(2.5万円)すればまだ使える上に、別段Edge1000に不満がなかったため、仙台までボンヤリとどーしようかなーと考えながら進んだ。
Edge1000は特殊ネジだけど開けてみれば治るかもと道中のホームセンターに行くと、自転車の鍵がロックせずにカバンにつないでいたため落ちて紛失していた。ガッカリ。
さらに特殊なトルクスT5ネジのドライバーもなかった。ションボリ。
気を取り直して再び仙台駅に向かう。
阿武隈川に沿って北上する。空を見上げれば天気は良いし、周りを見渡せば景色も良い。
もうこのまま仙台から新幹線で帰っても良いんじゃないだろうかという気持ちが湧き上がる。どうしても青森に行きたいわけでもないし、また来れば良いじゃないかと。
そんな気持ちのまま自転車を漕いでいるといつのまにか仙台南に入っていた。
道路脇にダイシャリンがあったので、空気を入れさせてもらいつつ注油、さらにワイヤーロックの鍵を購入した。
それから馴染み深い仙台南の街なみを堪能していたら目的地だった仙台駅に到着した。
ヨドバシカメラ付近の駐車場に自転車を止め一息つく。
本当に必要なのか。9万円支払ってまで続ける価値があるのか。
そんなことを考えながらカフェオレの缶コーヒーを飲み、透き通った青空を見上げた。
Edge1030は買ったあとでヤフオクで売れば僅かな損失で回収できるんじゃないかとか打算的なことを考え、もし売れなくても4年もEdge1000は使ったのだから寿命と考えてもいいんじゃないかとか、ごちゃごちゃ考えた結果。
Edge1030を買った。
旅の再開
Edge1000と新品のセンサー類が入った箱と合わせて、使いそうにない衣類(厚手のグローブなど)をまとめてゆうパックで自宅へ送った。
気分を新たに自転車へまたがり、新品のEdge1030をマウントに取り付ける。
Edge1000の3インチから0.5インチアップした3.5インチの画面。見やすさが素晴らしい。何より小さいマスにしても距離が4桁表示されるから、「12.34km」と細かく変化してくれる。100kmでも100m単位のカウントが上昇することで気分が楽になる。長距離を走る人間には嬉しさがわかるはず。(100km以降の1kmの増えなさはなんなんだろう)
仙台市内からひたすら8号線を進行し、15時すぎに松島に到着した。
防災センサーで休憩したあと海岸沿いに降りると、さすが日本三景といわれるだけあって車も人も大入りだった。
2年前に松島は堪能しているため、今回は颯爽と通り過ぎる。
その後は346号線を進行。
松島までは進行方向が東だったため追い風で楽だったが、346号線からは北側に進路を取ることが多かった。そのため西からの強風でまっすぐ進むことが困難にだった。ほとんど進行方向に対して斜めにハンドルを切っていないとまっすぐ進まないほどだ。(この日秋田で風速30mを記録したとか…)
結局この日は346号線の横風に終始難儀し、ホテル「アコモイン 気仙沼」についたのは21時過ぎだった。ホテルの場所を全く確認せずに予約したたてめ、市街地から離れた住宅街の中だったことにたどり着いてから気づいた。(宿泊費は1泊5500円)
食事施設が21時までだったためコンビニに行くしかなく、そのコンビニが900m先というか、線路をはさんでいたためかなり遠回り必須だった。
今回の旅行ではホテルを選ぶ選択肢がすくないため、自転車は手荷物にして室内にいれることが多いと予想していた。そのためホイールバッグを圧縮袋にいれてもってきていたが、これが本当に大正解だった。
疲れた体でホイールをフレームに固定する完全輪行作業はやはり労力が大きい。それにくらべてホイールバッグにポイポイと放り込んで、フレームは茶巾袋のL100に放り込むだけで良いので負担が軽い。今度超軽量なホイールバッグを探そうと思う。
荷物類だけをまず部屋に運び、自転車を手荷物化する前にコンビニへ向かった。
旅をしているはずなのにコンビニ食事率が高すぎるのは、毎度のことながら酷すぎると思う。そもそも今回の旅行ではAlterLockがあるため美味しいものを食べることができるはずなのに、気づけばコンビニで済ませてしまっていた。
次回の旅では改善しよう…。
ホテルに戻り自転車を手荷物化して部屋にはいる。
いつも通りまずは衣類をコインランドリーで洗濯し、その間に入浴する。
アコモイン 気仙沼では大きな入浴施設が併設されていたため、足を伸ばして入浴できたのは良かった。
この日は18時過ぎから薄暗くなり、昼の暖かさからいっきに冷え込んだのがとても印象的だった。そのためこれ以上北上とするとなると、また日暮れ以降は寒くなると考え、3日目は朝早く出発するため、日付が変わる前に寝床についた。