7月の半ばごろ、4連休はどこに行こうかと悩んでいた。
キャンプは今年の2月にして以来なので、どこかでキャンプをするのも良いかなーと思ったが、前ほどお酒を飲まなくなったこともあって、どこかキャンプへの意欲が薄れていた。
お酒を飲まないのは、なんでもない時にお酒を飲んでも気分が晴れずただ悲しいだけのお酒だったからで、飲む理由があれば飲むのも良いと思っている。
そういう意味ではキャンプをして焚き火を見ながらお酒を飲むのは理由になるため、それもありなきがした。
そうと決まればキャンプ地探しだ。善は急げとGoogleMapで探しはじめた。
そういえばもしキャンプをはじめようと情報を探してこのblogに訪れた人がいたらお伝えしたいことがある。それはキャンプはどこでやっても良いわけではなく、きちんと予約をして場所を決めて行う必要があるということだ。
ボクは自分がキャンプを始めるまでは、旅をして「今日はここでキャンプしよう」みたいなことを想像していたが、そんなことは許されないので、きちんとキャンプ場として定められた場所で行う必要がある。
そしてそんな「ここでキャンプしていいですよ」という場所はだいたい他のキャンパーが大勢いるので、現地はまるでキャンプの集合住宅のような様相となる。山の中でひっそりとというキャンプ場はレア中のレアで、そんな理想的なキャンプ場はだいたい予約でいっぱいだ。
COVID-19でキャンプブームということもあり、なかなか思い描くような理想のキャンプをするのは難しいということはお伝えしたい。
話を戻し、せっかく4日間休みがあるなら少し足を伸ばした場所でキャンプをしたいと考え、福島県でキャンプ場を探すことにした。
実は以前関東近郊で探していたとき、福島県は意外とキャンプ地が多いことを記憶していた。そこで福島県のキャンプ地をGoogleMapで検索していると、猪苗代湖周辺にいくつかキャンプ場があり、その中の一つ天神浜オートキャンプ場はバイクでの予約に限り連絡をいれさえすればキャンセル料金は不要とのことだった。しかも1泊1,500円と安い。
キャンセル料の問題はキャンプ地を選ぶときの悩みの一つで、当日が雨の日、わざわざずぶ濡れで向かってキャンプをするのは辛い。しかしキャンセル料が……という悩みはバイクキャンプツーリングでは起こりやすい。
だからキャンセル料が無料というほったらかしキャンプ場のような場所は貴重だ。
とりあえずいくかどうかは後で決めて予約だけできるのは精神的なゆとりになる。
そんなわけで2週間後の天気はわからないし、予約だけしておいて改めて4連休が近づいたら考えることにした。
DAY 1 — 7/22
一応前日にある程度用意をして朝早くでかけられるようにしたが、布団に入ったのがAM3時と絶妙にアホな時間。
キャンプ地までは240km近く、下道でドンブラコと重い荷物を載せて走らないといけないため、体力を考え8時まで睡眠。
起きてからいそいそと積込みを行い9時に出発。
首都高速がオリンピックで1,000円増しということもあったし、どうせ国道新4号ならそれなりに空いてるだろうと思ったので、一般道優先でナビゲーションを設定して発進。
「到着時刻は16時前で目的地の天気は雨」
そういえばカッパを積み込んでいなかったことを思い出してUターン。
雨かー……とかなり行くかどうかぐらついたが、せっかくなので行くことにした。
どうせ山の天気は変わりやすいから天気予報なんて聞いてもあまり意味がない。
都心部を抜け国道新4号を走っていると、ハンドルにセットしていたスマートフォンのナビ音声がだんだん遅延しはじめた。
信号で止まった時に何が……と思って画面を見ると、フロントカウルの風防内側にいれていたことにより、太陽光でスマートフォンが加熱。温度警告がでていた。あわててコンビニを探し、風が当たるようにアームを設定したが、結局結構なダメージになったのか、その後もスマートフォンは調子が悪かった。
宇都宮でルートを推奨モードにして再検索すると1,300円ほどで高速を使って時短できそうだったので、矢坂から白河中央まで利用する。本来なら休日割引が効くのに……。
そのあと白河中央出口からは、今度は国道294号線で北上。
天気は良くなり、雨はどこへやらといった快晴の中、山間の道を走る。
なんの変哲もなくどこにでもあるような普通の田舎道。
だけど通ったことがないため知らない道。
そんな道を走るツーリングがボクは一番好きだ。
景色が良い有名な絶景ルートより、どこにでもある山間の道を何も考えず右へ左、ユラユラと揺られながらノンビリ走ることが何よりも楽しい。
とくに夏は良い。夏の日差しによって燃え上がるような緑の木々が視界に広がり、道路で切り裂かれた木々の間から見える青い空と白い積乱雲。
強い太陽の光が生み出す原色のような世界だ。
そんな世界を音楽を聴きながら自由に走る。
一人旅はどこまでも自由で、どこまでも孤独だがそれが良い。
一応16時チェックイン予約としていたので、かなりギリギリにつきそうではあったが、道の駅によったり適度に休憩をとりながら向かったら結構ぴったりについた。
ちなみにキャンプ場への入口はわかりやすく、道ぞいに大きな看板がでていたので迷うことはなかった。ただいつものことだがキャンプ場までの砂利道の走行が一番神経を使う。
管理棟で2日分の料金を払うと自由にどこでも設営して良いということだった。
湖のすぐ近くは流石に埋まっていたというか、設営できなくはないスペースはあるが、プライベートスペースが少ないのでやめた。
湖近くにするか、防砂用の樹林下か悩んだが、せっかくなので湖横に設営することにした。
一応雨がふる可能性を考えてタープも設営した。
砂地なのでペグ抜けないのかなと思っていたが、意外としっかりと突き刺さった。
湖から少し離れていたせいもあって砂の下は硬い土の地面だったようだ。
設営後は買いだしに出かける。
ひさしぶりのタープ設営ということもあり少々手間取ってしまったため、買い出しに出かけたのは18時になっていた。そのため近くにあった道の駅が18時で閉館してしまっていた。
しかたなくそのまま猪苗代町の商業中心に向かう。
イトーヨーカドーヨークベニマルや、ダイエーホームセンター、ダイソー、酒屋などかなり栄えていて買い物に不自由はしなかった。ちょうどいつも持ってきているカッティングボードを忘れてきてしまっていたためダイソーで購入。
酒屋では少し悩んだが750mlの地酒を購入した。(本当はどぶろくが欲しかったが季節ではないため取り扱っていないとのことだった)
食材はイトーヨーカドーで買うことにしたが、最近イトーヨーカドーを利用することが週に何度かあるため、なんとも家で食べている食材とにか寄る気がした。キャンプ地が多いためか、BBQ用の肉が売られていたが、量が複数人向けのため一人では食べきれない。しかたなく適当にソーセージとピーナッツサンド(朝食用)、さらにナスとエリンギ、あとは水とお茶を購入した。
イトーヨーカドーは以前自転車で訪れた時にに食べた喜多方ラーメン屋「来夢」の近くだった。店を眺めてそのときを思い出していると、この日は食事らしい食事をとっておらず、買った食材もつまむ程度といったもののため、しっかりと食事をしておこうと思いラーメンを食べることにした。
そのあとテントに戻り、手早く火を起こす。
ラーメンでだいぶお腹が膨れてしまっていたためか、キノコと野菜を焼いて塩でたべていたらおなかがいっぱいになってしまった。
一応お酒も飲んだが、マグカップで飲む日本酒はあまり美味しくなかった。(お猪口も忘れていた)
お酒を飲まないと焚き火を眺めるしかすることがない。
とはいえどそれが楽しいのだが。
しばらく燃える焚き火を眺めていたが、そういえばあまり寝ていないのだったと早めに寝ることにした。
猪苗代湖は標高がそれなりにあるため、夜の気温は24℃と寝るには快適だった。ただ流石に寝袋にはいるほどでもないため、開いて掛け布団のようにした。
あとやはりムーンライトだと前後ろが開放できるため、ベンチレーションの効果が高くテント内は快適だった。
22時に寝ようとするとまだ他のテントの話し声が聞こえてきて、それなりに気になったが、炎天下の移動による疲れのためか、いつのまにか眠りについていた。
DAY 2 — 7/23
翌朝は6時に目が覚めたが、あまり早く起きても温泉はやっていないようだったので、二度寝したりテント内でぐだぐだとしていた。
8時になると日がかなり上っていたためか、テント内が暑く感じてきたのでタープのほうに移動し、朝食を作ることにした。
ガスクッカーでコーヒーを淹れ、次にホットサンドメーカーで買ってきたピーナッツサンドを挟んで焼く。ただそれだけだが、香ばしい焼き目と熱でとろとろになったピーナッツクリームが美味しかった。一応もってきていた卵とソーセージも焼いて食べる。豪華な朝食だ。
買って使うまで時間の空いたsnowpeak シングルウォールチタンマグ 450mlは、今まで使っていたダブルウォール(断熱)のマグカップと比較すると、飲み口が熱くなりやすくなかなか飲むのに苦労した。キャンプベテランはこれをこのまま火にかけて楽しむようだが、そんなことしたらアッツアツすぎてとてもじゃないけど口がつけれそうにない。
朝食後は、波うたない静かな湖を眺めたり、持ってきていた村上春樹の海辺のカフカ下巻を読みながらゆっくりと過ごした。その後、ちょうど読了したころに、周りの人たちが撤収をはじめた。(12時までに退去してほしいとのことだった)
ボクは連泊だったため撤去も移動の必要はない。しかし目の前のスペースがぽっかり空いたので、せっかくだしとテントを湖そばに移動させた。
簡単に書くとそれで終わりなのだが色々あった。
結構ガッツリめに差し込んだペグがぬけなくて、しかもなにも考えず素手で引っこ抜こうとしたせいで手の皮が激しく水膨れになり皮が剥けた。めっさ痛い。なんで軍手しないのか……。あと次からペグ抜く何かを持ってこようと思った。いっそペグハンマーをちゃんとしたのを買うべきかもしれない。
そして移動後はもろに砂地で雑にタープを貼ったらペグが抜ける抜ける。スッポスポ。これどうしようとおもったけど、よく考えるとタープをひっぱる力が均等に分散していないから一箇所に力がかかり抜けるわけだからと気づき張力を均等になるように左右の角度を調整した。
再設営に格闘したことで、気づけば時刻は正午前になっていた。
この日のお風呂は、磐梯スカイラインの入口にある高湯温泉の玉子湯にいこうとおもっていたため、さっそくバイクで向かう。認識上は近くだろうとおもっていたが、実際はキャンプ地から54kmと離れていたため到着したのは13時だった。
事前に入浴は14時までというサイトの情報はみていたが、実際は入浴予約の受付が13時まででギリギリ間に合わなかった。(14時には帰ってねというリミットがサイトに掲載されていた)
仕方なく、すぐちかくにある共同温泉あったか湯に向かう。
結果的にはこっちでよかった。
共同温泉あった湯の入浴料は250円。安い。
しかし浴室内には石けんもシャンプーもないため、こちらも持参してないのであれば番頭で購入する必要がある。シャンプー・リンスセットが100円で、固形石けんが100円。(石けんは持ち帰り用のビニール袋ももらえた)
高湯温泉は以前に磐梯スカイラインを走ったとき、濃密な硫黄の匂いがしたので気になっていた。朝起きて温泉を探すとき、そういえばと思い出して訪れたが、連泊していることで帰りの時間を気にすることなく、心ゆくまで温泉を堪能できてとてもよかった。
温泉は熱めで、湯船で温まっては外にでて体を冷やし、また湯船に戻るを繰り返した。
硫黄泉分の強さに関しては那須元湯の鹿湯温泉の方が成分が強い気がする。
しかし十二分に満足を感じれるいい温泉だった。
浴槽も着替えどころも狭いが、結構に人が訪れては出ていきでかなり繁盛していた。
一つだけ残念のは休憩場がコロナ対策で封鎖されていたため、湯上がり後にゆっくりすることができなかった。仕方ない。仕方ない。
1時間ほど入浴したあとは磐梯スカイラインを登る。
車通りはそこまで多くなく快適なワイディングを楽しむ。
途中40kmで走行するも道の真ん中(中央破線を乗り越えながら)を走って抜かせまいとする方がいたが、きっと運転に自信がなく不安なのだろうと頂上を越えて道が広くなる直線区間でさっと抜いた。抜くと後ろに人がいないために寂しかったのか速度をあげて追いかけてきたが、しばらくしたら見えなくなった。
無事に下山できるといいのだが。
磐梯スカイラインの後は磐梯レイクラインを走る。
こちらはスカイラインのような山上を走るのではなく、その名の通り湖のまわりを走る道だ。
スカイラインほどワインディングが多いわけではないが、ほどよいカーブが続いたりするので楽しく走れる。
前回、宮城県の鳴子温泉の帰りに寄り道して走った時は夕暮れだったこともあり、レイクラインで切り上げたが、今回はしっかり最後の磐梯ゴールドラインも走る。
磐梯3ラインを心ゆくまで堪能。
スカイラインはそれなりに走っている人がいたが、レイクライン、ゴールドラインはガラガラで独り占めだ。練習がてらバイクの操縦技術向上を目指しながら走った。楽しい。
ゴールドラインのゴール地点は猪苗代湖の西側だった。
ゆっくりと堪能、走り方の確認をするような走行をしたためか、17時手前と温泉を出てから結構な時間がたっていた。
しかしキャンプ地まではそこまで距離がないため、道の駅が閉まるまでには間に合った。
道の駅 猪苗代はとても混雑していて、売り切れている商品もいくつかあるようだった。
何か焼いて食べれるものはと探すと、醤油みりん味の冷凍サバが580円と手頃な価格で売られていた。郷土品の漆器お猪口もあったのでせっかくなので購入。他に何か面白いものはと探すと、味噌調味料がいくつか積み重なって売られていた。
味噌か……これをつけて焼いて食べたり、焼いた野菜に味噌をつければ美味しいのでは?とひらめき買うことにした。値段も手頃に350円。
キャンプ地に戻ると夕暮れだった。
湖の反対側に沈む太陽と赤く染まる湖面がなんとも美しく印象的だった。
薪は前日分が少し残っていたが、念のため1巻買い増すことにした。(管理棟販売 600円 18時まで)
早速焚き火でナスや買い足したピーマンに味噌を塗ってみる。美味い。
今まで塩を振って食べたり、醤油につけて食べてきたが、なんで味噌をつけて食べるということを思い付かなかったのだろうと悔いるほどに味が豊かだ。
そうだ、味噌をつけて焼けばもっと美味しいのでは?と思い試すとこれまた美味い。
もう次から絶対味噌を持ってくるか、途中で買うことにしようと心に決めた。
焚き火料理のランクが1つ上がる。
そして買ったお猪口でチビチビとお酒を飲む。
やはり日本酒は口当たりでかなり印象が変わる。
焼きナスの味噌とピーマンはつまみとして申し分ない主張をしてくれるため、昨日よりもだいぶお酒がすすんだ。
ひとごこちついたので、メインの醤油みりんで味付けされた冷凍サバを焼く。
購入して時間が経過していたこともあり、しっかりと解凍されていた。
油を持ってきていたのに網に塗布するのを忘れていたため、いくぶん皮が剥がれるなどの問題はあったが、直火と炭の遠赤外線で焼かれたサバは身がふっくらとしてとても美味しかった。ただ一尾は一人で食べるには量が多い……もったいないから頑張って食べた。
日が完全に沈んだあとは焚き火に黙々と薪をいれて眺める。
二日も同じことをして飽きないのか?と問われるかもしれないが、飽きない。
不思議と悩みや考えごともなく、静かな時間を過ごし、何も考えず無心で焚き火を眺める。
買った薪を全て炭にしたころには時刻は22時になっていた。
キャンプは慌ただしく過ごすより、「とくになにもしなかったけど、こんな時間か……」と思えるほうが、またキャンプに来ようと思える。
日常的に時間に追われ、何かしていないという気持ちから抜け出せれるからだ。
何もしなくても良いし、何かをしてもいい。
その自由を味わえるから2泊3日のキャンプは好きだ。
欠点らしい欠点といえば、買いだしにでたり、どこかにいってるとテントが風で飛んで行ったりしていないかと少し不安になることくらい。
それもふくめて些細な問題だ。
DAY 3 — 7/24
3日目も前日と同じような時間に行動を開始した。
わりと関東近郊のキャンプ場は10時にでていってください!というのが多くて慌ただしく用意する必要があるが、12時までにでていってくださいという時間に余裕があるキャンプ場の方が好きだ。
今回はトランギアの0.6Lのケトルベルを初めて持ってきた。
中に何か収納すればいいのかもしれないが、特に思いつかずかさばった印象だったが、使ってみるとやはりお湯を沸かしてコーヒーを飲むのには最適で便利だった。
クッカーでお湯を入れるより沸く時間も早いし、人気の理由はこういうところなんだろうなーと感じた。
去年から今年の5月までは転売されまくってAmazonに在庫がなかったが、このキャンプをする前にはAmazonに在庫があったため注文し、出発の前日に届いた。(現在は在庫切れでAmazonの販売分はない)
朝食はせっかく持ってきたし……と不思議な米袋で米を炊いた。
一応時間通り炊いたのだが少し硬かった。カレーと混ぜてしまえばとくに気にならず、朝からしっかりとしたご飯だなーと湖と山々を見ながらのんびり過ごした。
雨の日や雨上がりの撤収は大変だが、おかげでそこまで激しい雨にも見舞われなかったため、撤収もスムーズに行うことができた。
結局飲みきれなかった酒瓶と残った野菜で荷物が増えてしまったが許容範囲のため、問題なくバイクに積み込む。パニアケース様さまである。
最終的に11時ごろ、キャンプ地をあとにした。
帰り道はどーしようかなーと悩んだが、部屋で使っている木製汁椀の飲み口が欠けていたことを思い出し、その椀を買ったお店が会津若松だったので、せっかくだしと同じ店で探すことにし、まずは会津若松へ向かった。
途中道の駅に寄ったりしながらのんびりと会津若松へ向かう。
漆器店の場所は覚えていたこともあり一直線に向かい、これまた入店後すぐに「これは良い品」と良品に出会い迷うことなく購入。
多少お値段がはり4,000円だったが、大事に長く使おうと考え購入した。
そのあとは近くにある三万石で「ままどおる」を買い食べながら、会社へのお土産をどうしようかと悩んだ。最近別の人が会津若松にきて「ままどおる」をお土産にしていたので、別のものがいいよなーと思ったが、目につく範囲で土産物屋がなく、しかたなく駅前で探すことにした。(結局、駅前のバスターミナルでゆべしを購入した)
お土産購入後、お風呂をどうしようかなと悩んでいると、頭上の看板に東山温泉とでていた。東山温泉はわりと有名だよなと向かってみたが、どうも日帰りは13時や14時開始が多かったため断念。
他の温泉を帰り道に探すか……と地図を見ようとセブンイレブンに立ち寄った時、「会津若松名物 加盟店限定 ソースカツ丼」ののぼりが掲げてあった。どうも地元協賛のセブンイレブン限定品らしく、お昼はまだだったため購入してみることにした。
とくに味を期待していたわけではなかったが、これが思いのほか美味しい。
しんなりしたキャベツと濃いソースのかかったトンカツの味が絶妙で、白米が進んだ。かっこんで食べる美味さともいうべきか、上品な味ではなく庶民的な安心する美味しさだった。
これなら毎日でも食べれる。そんな味わいで思いがけず美味しい食事との出会いに感動した。
食べ終わり時計を見ると12時半だった。
お腹が満たされたためか、とくに帰りを急ぐわけでもないし、せっかくだし少し待って温泉に入るのもいいなと思うようになっていた。ここまできたら会津若松を堪能して帰ろう。
「庄助の宿 瀧の湯」という温泉紹介サイトでおすすめされていた温泉が13時からだったため、そちらにお邪魔させていただくことにした。
温泉から見える渓流が美しかったのは情報サイト通りだし、施設も綺麗で満足だった。
……強いて一つだけ気になったのは……内湯の川沿いのガラスが立地的な問題のあるのだろうけど、汚れ放題となっていて、せっかくの綺麗な景色を見るガラスが汚れていてショボボーンという感じがした。掃除が難しいのかもしれないけど、もったいないな……ともんやりした。
温泉に入り杞憂が全てなくなったため、あとは帰るだけとなった。
ナビゲーションを自宅に設定して出発。
バイクは快調、天気は晴れ。世は全てこともなし。とゆっくりと景色を楽しみながら下道を走り続けた。
途中、南会津の大井宿への看板を目にした。
一度は訪れてみたい場所だ。
でも今日じゃなくてもいいやと思い、まっすぐ帰ることにした。
また来よう。