ふもとっぱらでソロキャンプツーリング

せっかくのお盆休みだが世間は相変わらずCOVID-19で騒がれている。さらに東京都は自粛要請という状態だ。そこでそんなこと知ったことかーと長距離旅行する気分にはなれず、ギリギリ自粛しましたと言えなくはない関東近郊でキャンプ場を探すことにした。
普段は北関東や千葉に出かけているから、こんな時くらい西側に行くのも悪くないと考え、山梨や長野県、伊豆半島でキャンプ地を探したところ、富士山近くで安いキャンプ場があり、しかもキャンセル料金が不要であったためひとまず予約しておこうと深く考えず2泊予約することにした。予約確認メールを読みながら検索したときに気づいたが「ゆるキャン△」でも登場した「ふもとっぱら」キャンプ場だった。

今年のお盆休みは短く5連休だった。
土日は両日自転車に乗って運動を!と思っていたが、土曜日起きたらすでに昼だった。
実際は9時に一度目が覚めたが、土日頑張って運動して、残り3日をキャンプすると休まる日がないと考え、土曜日はぐーたらと過ごした。
幸い前回の前日光キャンプで課題も見えていたので、最寄りの島忠HOMESでキャンプ用品を物色しに行った。

前日光で作ったインスタントラーメンは格別だった。そこで次は卵をいれてもっと良くしたいと考えていた。以前からAmazonの欲しい物リストのキャンプ用品には卵ケースはいれていたが卵を2個運ぶケースが500円だった。
卵を運ぶだけのケースに500円。さらに2個だけというのにかなり抵抗があって買うのを控えていたが、島忠HOMESにはキャプテンスタッグの卵6個のキャリングケースが480円で販売されていた。というか4個でいいんだが…なんで2か6なの。(Amazonに4個はあるけど1000円)

その他に不思議なめし袋(20食)があったのでこちらも購入(1000円)。こちらもAmazonで50食入の同じ用な商品を欲しい物リストにいれていたが、20食で半値だったこともあってまずは使ってみるかと1000円で購入した。

簡易炊飯袋 お袋のワザ(100g用)50枚入

島忠HOMESから帰宅した後、「バイク・ソロ・キャンプ」などのキーワードで検索し先達者のBlogを拝見していると、BMW R1200RSをフルパニア化し薪ストーブを積載。冬季もキャンプされている熟練の方を発見。「やっぱりキャンプツーリングにはパニアケースがいるかなー」と思い、安く売られていないだろうかとヤフオクを開くと、なんとタイミングよく純正パニアケースセットが定価の半値以下で売れれていた。これはもう行くしか無い!と清水の舞台からトリプルアクセル決める勢いで即落札。しかし届くのはお盆明けだろうと翌日は自転車ででかけたら昼前に出品者から「本日、日本郵便で配送しました」と連絡があった。

同じ関東圏からの前日配送、さらに日本郵便なら午前中に配送してくれるだろうと考え、これは早速使用してキャンプツーリングに行けると思った。おまけに前日の九十九里ライドで夏バテしたこともあって回復も兼ねれてちょうど良いと思い二度寝しながらゆっくりと配送を待つことにした。しかし待てど暮らせど配送は訪れず、もう諦めるかと思った11時すぎにインターホンは鳴った。


早速バイクに取り付けるべくバイクを分解する。しかし何しろ初めての試みなうえ、中古品のためか取り付けマニュアルは付随していなかった。形状から想像してあーでもないこーでもないとやりながらネジを外し取り付けを試みていると、真鍮ネジをナメてしまいシート下のプラスチックカバーを完全に開けることができなくなった。幸い4箇所のうちの1箇所のため、なんとか取り付け自体は可能で基礎ステーをねじ込むことができた。

以下はもしご自分でDucati SuperSportのパニアケースを取り付ける方がいたときのために備忘録として取り付け方法を記載する。

  1. シート下にある真鍮ネジ(銀色)を10mmの六角レンチで外す(2箇所)
  2. 残りの2箇所がナンバープレートホルダーを固定するアームの中にあるため、このプレートホルダーの下にあるカバーを止め5箇所のネジを外す。(カバーの穴から真鍮ネジは見えるがレンチが入らない)
  3. カバーを外した後、残りの2箇所の真鍮ネジ(銀色)を10mmの六角レンチで外す(ボクはこの片方がナメた)
  4. 1のネジを固定していた穴にはT字型の穴カバーがあるため、これを外す。
  5. カバーを戻し、パニア固定用のステーネジで1の穴を締める(ネジには4で外した穴カバー分のステーがついているため外す必要があった)
  6. 3のネジをしめ、2の5箇所のネジとめてカバーを取り付け戻す。
  7. これでパニアケース用の基礎ステーをとりつけた状態になる。
  8. パニアケース用のステー本体を取り付ける。
  9. タンデム用のフットレストを左右外し、固定補助用のステーを挟み込みフットレストと共締めする。
  10. パニア用のステーと固定補助用のステーを六角ボルトで締めて固定し完成。

文章で書くと短いが結局取り付けには2時間半かかった。しかも汗だく。
17時までにキャンプ受付をしないといけないため、そこからは慌てて荷物を用意し、結局どたばたと14時30分に出発した。

ちなみに余談だが、ボクはできればパニアケースのステーがない状態を通常状態にしたかったため、タンデムステップ2箇所とステーとバイク固定用のボルト2本を外すことで元に戻せることが非常にありがたかった。
以前ディーラーで確認したところ「一度取り付けた人で取り外す人はいない」と聞いていたので、相当めんどくさいのかと思ったが、なれてしまえばわりと簡単につけ外しできるようだ。
もちろんタンデムステップを利用する人は、タンデムステップの取り付けボルトが外れると危険なためロックタイト(緩み防止剤)を塗り込む必要がある。あいにくボクはタンデムする予定はまったくないので増し締めだけで済ませている。(規定トルク自体はサービスマニュアルにあるため、いい加減バイク用にトルクレンチを買ったほうがいいのかもしれない)

またパニアケースをつけたことで収納増加以外に思わぬ効果がうまれた。
それは今までタナックスのシートバックをどれだけ後ろにベルトできつく固定しても背中と股間(タンク部分)で圧迫感がありきになっていた。パニアケースを取り付けたことで、シートバッグの重量がシートだけでなくパニアケースにも分担され、運転座面にかなりの余裕が生まれ快適性がとても高まった。(ブレーキ操作などでもバッグが前後にずれてくることがかなり少なくなったし、腰で簡単に押し戻せた)
しかし別の問題もあり、パニアケース分の左右幅が産まれたことで気軽なすり抜けは難しくなった。正確に計測はしていないがおそらくパニアケース込左右で1mをこえた車幅になったように思える。


キャンプ場の最終受付時間まで余裕がないため、躊躇なしに最寄りの首都高速入口から高速道路に乗り込む。当初はかなり手前の八王子あたりで高速を降りて高速代金をケチろうと思ったがキャンプ場の最寄り高速出口まで休憩無しで走ることにした。移動距離は130kmほどと表示されていたので休憩は不要といえば不要だが、受付時間の17時に間に合うだろうか時計とにらめっこしながら走ったためあまり景色を見る余裕はなかった。

ふもとっぱらの最寄り高速出口は河口湖だった。河口湖は名前だけはよく聞いていたこともあり一度は見てみたいと思ったが時間がないため直進。高速を降りたあとも休憩せずキャンプ場目指して走った。
幸い高速道路が空いていたことから到着予定が当初の17:05から16:50着に変更されて表示されいたたので、この時点で少し心に余裕が産まれていた。

前日光のときとはことなり、ふもとっぱらキャンプ場までの道で迷うことはなかったため予定どおりの時間に到着。
入場ゲートでコロナ感染対策のため体温検査を行い、そのあと料金前払いで2日分の料金を払う。(4400円)
受付の説明を聞くと18時以降の車両移動は原則禁止とのことだったため、受付完了後すぐに最寄りのコンビニへ食料と酒を買いに出た。幸いコンビニはキャンプ場から車両で3分と近い。(徒歩だと結構な距離かもしれない)
最寄りのコンビニ(ファミリーマート 富士宮朝霧店)でアルコール類と食料(前回の教訓を活かしあまり買いすぎない量)を買ったが献立が前回と同じだった。しかもカレーを作ろうと思っていたのに、慌てて出てきたせいで米を用意するのを忘れていた。間抜けだ。

キャンプ場に戻った後、広大な敷地内のどこでキャンプしようかとウロウロしていると、他のバイクソロキャンプしている方が2名ほど林の中にいた。(地図上のH区画)
なるほど。たしかに木々の間ならばもし雨が降ってもバイクが直接雨にさらされないと気づき、さっそく真似をさせていただくことにした。

入口で事前説明のとおり他テントと数m距離をあけた位置に荷物をおろしたあとは薪を買いに売店へ向かう。売店(牛舎トイレの施設)は本来17時までとのことだったが様子を見て18時までは営業していると聞いていたためこれは本当に助かった。(結構な人が売店に集まっていた)
ちなみに薪は500円と安かった。
白い麻袋に入れて売ってる場所が外にあったため、そちらで購入。それとは別に針金でまとめた束もあったが、そちらは店内購入のようだった。なぜ別れているのかは謎だ。
また売店内ではジビエ料理(ソーセージ等)もあったがかなり値段がはっていたのと、すでにコンビニでかっていたこともあり薪だけ買ってテントの設営場所に戻る。

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ヤケキャン△

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さすがに2回目の設営となるとスムーズに行うことができた。ただ設営時に気づいたことだが、小さな石がたくさん埋まいる場所だったためにペグが上手く刺ささらず、ペグが刺さる場所を探すのに苦労した……。
おまけに写真の右側が富士山が見える方角だったため、タープを開く方向も間違っていた。設営時は曇っていてそれがまったくわからなかった…。
これも次回利用する時は気をつけようとおもう。

さらにこれは設営が終わった後に気づいたのだが……そもそも木々から離れて設営しろと、最初にもらった案内に書かれていたのが一番致命的だった。(マップの右上注意事項の右下の2番目)
すでに2組もやっていたことだから何の疑いもしなかったが、そもそも木々の近くでキャンプを設営するなと書いてある。これが猛烈な居心地の悪さを感じることに繋がった。
次回からはこれは絶対やらないようにしようと思い、さらに2日目はテントの移動も視野だなと考えながら、自動販売機エリア(管理棟付近)まで散策することにした。

自動販売機エリアには売店の他に飲食店も設営されていた。
そちらが20時まで営業していて、メニューを見ると生ビール600円、富士宮焼きそば(B旧グルメ)500円と販売価格がそこまで高くはなかったこともありせっかくなので食べていくことにした。
今回コンビニで買った食料はソーセージ1袋・サッポロ一番味噌ラーメン・野菜炒め用野菜・缶詰と少なくしたため、ラーメンは朝にしても良いと考えたのだ。

ちなみに富士々焼きそばは何がどう普通の焼きそばと違うのかさっぱりわからなかった。これで700円とか800円なら眉根を寄せていたが500円ならば別に「まぁそういものかも」と納得できた。

食べ終わったころ、日が完全にしずんでしまったためあたりは薄暗かった。
テントに戻る方角に富士山がぼんやりとみえたことで、はじめて富士山の方角を理解した。
ずーっと霧に覆われていたためそっちにあったのか……という感じだった。

テントに戻ったあと薪に火をつけて焚火を始めた。
結局今回も持ってきたiPadや本は一切読まなかったな…と思いながら晩酌を始める。

今回はFire Safeにアルミは敷かなかった

乾いた薪はよく燃え、Fire Safeはまさに直火に近いように感じる焚火台だ。
ただFire Safeの燃焼スペースは29cm×27cmのため、フルサイズの薪(40cm)だとはみ出してしまう。理想でいえば薪を半分に切断して使うべきなのだろう。しかしまだのこぎりもパトニング用のナイフも買っていないのでそのまま燃やした。
性格のせいもあるけど、雑に焚べてそのまま燃えてくれるFire Safeは意外とボクはあってるのかもしれないと感じた。

焚火台の購入を検討されている方がこの投稿を見ている場合、ボクが断然おすすめする商品は「ピコグリル 398」か、すぐに買うことはできないが「belmont BM-263焚き火台 TABI」がとてもオススメだ。
とくにbelmontは国内製品で後発のため、ピコグリルのかゆいところに手が届いた素晴らしい製品であるとともに、部品すべてが個別で入手できる点が素晴らしいと思う。

ピコグリル 398 Picogrill 超軽量焚き火台

ベルモント(Belmont) 焚き火台 TABI(収納ケース付). BM-263

どちらの焚火台も真ん中に向けて谷ができる構造。これは薪が燃えることでドンドンと中心に焼け落ちて集まっていく作りだ。Fire Safeはこの機構がないためはみ出した薪が焚火台の外に落ちないかハラハラする。そういう意味でとても手がかかる(よく焚き火をいじる必要がある)が、それはそれで楽しさでもある。Fire Safeは製品サイトをみると小さな小枝での利用している動画のため、もしかしたらフルサイズの40cmの薪使用はあまり想定していないように思える。

またFire Safeは平面のためか立体的に薪を組みづらい。そういう点でもピコグリルや焚火台TABIのような製品の方が高い炎を作れそうな気がした。
もちろん使ったことはないのであくまで想像だ。焚火台TABIは値段がこなれているため買い足してもいいかなと思っている。

これも先達者のBlogを見てハッとしたことだが、失敗をしないようにと吟味してキャンプ用品を買っても、体験しないことには自分にとって何が良くて何が悪いかはわからないから、まずは安い製品でも良いから買ってみて自分にあったものを買い直して行くのが良いとあった。
ボク自身も2回目のキャンプでそれは感じているので、やはり百聞は一見にしかずという感じがする。またそのBlogの方と同意見だったのは、唯一寝袋だけは初めから良いものを買ったほうがいいということだ。これはボクも同意したい。寝袋の性能は値段に比例するので、安物買いの銭失いになりがちだから。

無心で焚火に薪を焚べては酒を飲むことを繰り返していると、あたりで起きているのは自分だけになった。時間は22時だった。
ボクもそろそろ寝ようと残った薪をすべて焚べ、火が燃え尽きるのを待つことにした。

大量に飲んだアルコールでウトウトしていると、大きな破裂音がした。
深酒していたため思考力がかなりなかったのか、このときは何が爆発したのかを考えず、飛び散った炭を焚火台に戻すことだけした。
それからしばらくして火が落ち着いたことを確認してからテントに入った。


次の日は朝5時に目が醒めた。
前日に飲んだ酒の量が多かったせいか頭が痛かったので、迷わずロキソニンと前日にこんなこともあろうかと買っておいたポカリスエットで頭痛を抑え込む。
薬が効くまでの間痛みで目が冷めてしまったので歯を磨こうとテントの外にでた。
水場に歩いて行こうと目を向けると、朝焼けに照らされ雲が少しかかる見事な富士山の雄大な姿を見ることができた。(今回のアイキャッチ写真)
思えば自分の人生において、富士山をここまでじっくりと堪能できたのは初めてな気がした。この景色だけでも来たかいがあったなと感じるほどだ。

その後は二度寝をし、次に起きたのはあたりが騒がしくなってきた8時ごろだった。
2日目はどう過ごそうかとぼんやりと椅子に座って考えていたが、やはりあまり褒められた場所ではないところにテントを設営している後ろめたさもあり、さらにこのままここにいてもまた夜になったら酒を飲むだけのような気がしたので、料金を払ってしまっていたが撤収することにした。
ちなみにふもとっぱらのチェックアウトは14時という優しい設定。
どこのキャンプ場もだいたい10時なので朝はわりと慌ただしいが、14時という設定は嬉しい時間設定に感じる。

いそいそと片付け荷物を積み込んだのは11時だった。
ふもとっぱらはゴミ捨て場があることもまた良い。ここは本当に初心者にオススメだなと心から感じる良いキャンプ場だった。
ちなみに昨日の大きな破裂音は持ってきていた着火用のガストーチ ST-480だった。
焚火台から離した位置に置いていたが熱で爆発したようだった。
着火器具は着火後は早くしまおうな!

また余談なのだがFire Safeの下は耐熱スタッパシート(1500度まで耐熱)敷いていたが、ちょうどFire Safeの真下に四角形の形で草が茶色くなっていた。
おそらく遠赤外線で焼けたようだ。
Fire SafeやUltraLightFirestandのようなほぼほぼ直火みたいな焚火台はこの問題があるから禁止されているキャンプ場もあるようだ。しかし前回も同じような条件で使っていたのに……と思って原因を考えた。ふと気づいたのは焼けたのは遠赤外線が理由のため、もしかしたらFire Safe→ロゴス厚手のBBQアルミホイル(BBQ片付け楽用)→耐熱スタッパシートで設置すれば赤外線をアルミホイルで遮断できるため、草や木を赤外線で焼くことはなくなるのではないかと考えている。
これは次のキャンプのときに実験したい。で、もし無理ならあきらめて焚火台TABIを真剣に購入検討しよう…。(Fire Safeをオススメしていない理由がこれ)


キャンプ場をでてからは近場の富嶽温泉:花の湯に向かいさっぱりとした。(この投稿を書く時に気づいたがふもとっぱらの案内図に割引チケットがついていた……)
さっぱりしたあとは道の駅があれば立ち寄り、道の駅スタンプと会社へのお土産を物色しながら帰り道を楽しんだ。

パニアケースをツケた状態での積載(前)
後ろから

帰り道、とにかくお土産を適当にパニアケースに放り込めるのがスゴイ楽だった。
前回はお土産が増えれば増えるだけかばんの高さが増していき、そのため乗り降りがとても大変だった。パニアケースをつけたことでその煩わしさから開放され、さらに座席の余裕がうまれたことで長距離運転でも肉体疲労にもつながらなずとてもよかった。
おかげで帰りは終始下道を走って帰ったが大きな疲労は感じなかった。
ただやはり自室に戻る時のタナックスのシーとバッグの重さだけは辟易する……なぜかものすごく重く感じるのだ……。

そんなソロキャンプツーリング2回目の記録。

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