#221224

dacō?神楽坂がオープンしたので行ってみた

年末だしと理容室を予約すると「15:00から予約可能です」とのことだったので、それならばと時間つぶしもかねて12/19にオープンした「dacō?神楽坂」に立ち寄ることにした。
神楽坂の店舗につくと行列ができていて、「あぁそうだ、そういえば人気の店だったんだ」ところっとその認識が抜けておちていたことを思い出した。どうして並ばずに買えると思っていたのだろう。

まだ神楽坂のお店はオープンしたてということも十二分にあるけれど、並んでいることが当然みたいなオペレーションに見えた。一見するとあまりにも非効率的に見える。しかしさすがにもう系列店を数店舗も設計した上で最新のお店でこれなのだから、意図的に客の行列を作って演出しているのだろう。つまりせっかちに買いたい人は行っては行けない。並んでいることを楽しめる必要がある。

ボクはもちろんシンプルに苦行だった。並んで買う必要があることをすっかり忘れていた。Fassion Press掲載写真見て「福岡店でしか買えないI’m donuts? 抹茶が買える!?」と上機嫌にステップして行ったらこのザマである。結局30分ほど並んで購入した。

ちなみにこのドーナッツ?は購入時が最大美味しそうゲージで秒単位で目減りしていく。時間が立つにつれぽってりとした独特のフォルムは形状を維持できなくなるため、店内で食べるのが正解だろう。カウンター席っぽいところは空いていたので次に行く場合は食べて帰るつもりで行きたい。

その後は東西線神楽坂駅を目指しながらGRで撮影。

ぼんやりと温かみのある写真がとても好みだ。
日中の日があるうちは温かいけれど、日が落ちると一気に気温が下がる。
もうすぐ今年も終わりだね……。

#161224

今日の誰かの残滓

歴史界隈では「パンの焼き方は歴史に残らない」って言葉がある。その時代の人間にとって当たり前のことは、わざわざ書き残したりしないから、後世に伝わりにくいという意味だ。ほんの十年前は当たり前だったことすら、今の子にはわからないからね

Twitter / jingey (@dontrblgme404)

オリジナルの投稿はもう消えているため、残っているのはTumblr上のいくつかのアーカイブだけだ。
こんなにもSNSでは毎日多くの言葉が書き出され世の中に伝播していくのに、どんな良い言葉もアカウントが消えれば人知れず消えていく。
この寂しさにも似た寂寥感は一体何なんだろうか。

#141224

毎年のこと

毎年この時期になると鹿島神宮へ訪れている。
目的は新年を迎えるにあたって、神棚にお供えする新しい御札(神宮大麻と鹿島神宮の中大麻)をもらい受けるためだ。氏神は居住地のものとなるため鹿島神宮は崇敬神社の位置に飾る。
部屋に神棚を作って以来の習慣とはいえど、理由らしい理由はない。しいて言えば双界儀の聖地だからというとんでもなくしょーもない理由でなんとはなしに毎年続けてしまっている。どうせなら茨城の常陸国出雲大社や大洗神社の方が縁が深いため良い気がしない。それはそれとして来年貰い受けようと思う。

あまりにも毎年のことすぎてGRを持っていくことすら忘れた

御札と代理購入した勝ち守りを受け取ったあとは敷地の奥地にある御手洗池に行き、茶屋でいつも通りきびだんごを食べようと思ったら、鹿島神宮の湧き水で作ったパンが売られていた。
その中で「栗を混ぜた食パンをフレンチトーストにしていますー650円ですー」の声につられてしまい、今回はそちらを食べることにした。
毎回同じものを食べても芸がないからね…?

行きは高速道路でまっすぐ来たので、帰りは利根川沿いをのんびりと走った。
帰りにチェックしていた飲食店のどこかでご飯を食べようと思っていたのだけれど、甘いフレンチトーストで食欲が満たされてしまい「もうのんびり帰るしかすることがない」となったためだ。

川沿いの道と香取市へ向かう別れ道に大きなK’s電機があるので立ち寄り。地方店舗はハイエンド品が唐突にとんでない価格で売られているのでお宝探し気分でよく立ち寄る。

この日は日立のビートウォッシュの最上位機種BW-DX100Gが展示品特売15.4万(通常28.8万)となっていた。10Lで天板液晶AIセンサー付き、温水シャワー、自動洗剤投入で乾燥もついているハイスペックモデルだ。
良いなーと思ったけれど、乾燥機能がついているせいで内蓋アリの二重フタになっているのが地味に煩わしそうだった。店員さんが言うには消費電力がドラム式の平均1,000Wと比較して2.4倍なので頻繁に乾燥機能を使うならドラムが良いと言われた。
だいぶ悩んだものの、独り身には容量が大きすぎるし、やはりフタが二重構造なのは日常使いで地味に煩わしそうだった。

K’s電機で少し長居してしまったため、地平線に沈む太陽を追いかけるように利根川沿いを走る。「そういえば流山市に千葉で人気の温泉・サウナ施設があったな」と思い出し、「スパメッツァおおたか 竜泉寺の湯」に行くことにした。

館内は広く清潔で、アメニティの質も高かった。DHCブランドの業務用スカルプシャンプーがすごい泡だちと香りが良かった……売ってないんだろうけどほしい。
ただお風呂とサウナは大混雑で入る空間を確保するのにやや難儀した。隙間をみつけては入浴を繰り返したことで、あらかたのサウナとお風呂を満喫できたので満足。
風呂上がりのマッサージ機も15分300円とお手頃価格だったので30分ほど利用。(壁に30分が効果的と書いてあったので)
このまま食事もすませようかと悩んだものの、待機人数がとんでもないことになっていたため精算して退店。利用料(土日 1,280円)・タオルレンタル料 300円・マッサージ機30分300円×2で合計 2,180円とお手頃価格だった。
もう少し空いていれば……という気持ちはあれど、駅近くて町中となるとどの時間も混雑していそう。

そんな1日。

モニターアームって必要なの?と思っていた人の話

エルゴトロン LX モニターアームを購入した

Amazon Black Friday恒例の人気商品といえば、エルゴトロン LX モニターアームと言っても過言ではないと思う。年に一度だけこの商品を33%割引と安く購入できる。

とは言えど……そもそもモニターアームって必要なのだろうか?と思っていた。
もちろんディスプレイ下がスッキリするというのはメリットだろう。自由に動かせるのもメリットだろう。
いや、それでもそれに15,000円……?
もちろんディスプレイが2台あるならばモニターアームは有用だ。しかし自分のデスク上はスピーカー配置によるスペースの都合でシングルモニターのため、ことさら必要かなーという気持ちを抱えたままだった。

そんなボクがどうして購入に踏み切ったかというと、PUNK WORKSHOP Ultraboxがそこそこ大きいため、ディスプレイ→キーボード→アケコンと並べるとディスプレイが遠く感じたためだ。もちろんキーボードを横に置くとかも考えたが、ディスプレイアームでその問題が簡単に解決できるのであれば、その解決策を試してみようと思ったわけだ。


Amazon Black Friday 終了日、安いディスプレイアームで良さそうな製品をYoutubeのレビュー動画をみながら探していると、エルゴトロンが後からアームを増設可能と紹介されていた。現時点でディスプレイアームは各社から色々出ているものの「エルゴトロンに近い」と紹介されるほどに誰もがエルゴトロンの商品を認めている。さすがAmazonレビュー数16,000超えは伊達ではない。買って失敗ではないし、最悪リセールも可能。それだけ価格に見合った商品と言えるだろう。
ボクが唯一気になっていたのは、その「デュアルディスプレイになったときに使えなくなるのが、勿体ないな」という小さなササクレのような感情だった。
それがあとでもアームを増設可能ならば、今買っても無駄になることはない。(エルゴトロンのデュアルディスプレイ対応は純粋に2つ買うような価格に近いため)であるならば悪くない選択だと考え購入することにした。

左が標準ディスプレイスタンド。右がモニターアーム。

元のスタンドを外すのにやや難儀しつつ取り付け設置。
取り付け後はとくに印象がそこまで変わらず、「まぁそうだよなー。モニターアームつけたからってなんかスゴく良くなった!って感動はないよねー」と思っていた。

明確に「あ、これは良いかもしれない」と感じたのは、アーケード筐体のように、ディスプレイを手前に寄せた場合。これがゲームセンターの筐体のように感じれてとても良かった。
ディスプレイが近くなったことで見やすく、手前傾斜に調整したことで見下ろす形になり没入感があがりより集中できる。(いやそれなら全画面表示しろというツッコミはある)

ディスプレイアームで世界が変わった!というほどの効果はないけれど、ディスプレイの位置が自由になるのはそれなりに良い買い物かもと思った。

机に幕板があるためにクランプが挟めないの解決策

自分のデスクもそうだったけれど、木製デスクの場合、内側に幕板がある構造だとディスプレイアームのクランプが完全に固定できない場合が多い。
無理やりつけることもできるけれど、自分の場合は4cmの隙間で無理やり挟んだ。
ただ気持ち的に「なんか不安……」というのが拭えなかった。

解決策はデスクに「穴をあける(数mmの支柱が通る穴をあけて挟む)」と「デスクを買い替える」になるのだけど、「ディスプレイアームだけのために……」という気持ちがぶつかる。
こんな悩みのケースは多いはずと思い調べてみると、「幕板の高さ分の当て木をあてることでしっかりと固定すると良い」とあって、「あっ!なるほど!なんで思いつかなかったんだろう」と思ったけれど、おそらく無意識で「さすがに幕板ごと挟めるなんてことはないだろう」という先入観があったためだ。

幕板の高さを測ってみると4cmほどで、ちょうどツーバイ材2×2(38mm×38mm)の端材が部屋に転がっていたのでノコギリ切断して当ててみるとわずかに隙間があった。2mmならばとアケコンの下敷きに買った100均の滑り止めが余っていたので挟み込んだ。当て木が滑ることもなくなって一石二鳥だ。

もちろんこれはエルゴトロンはクランプ許容量の調整できるため行えた解決策。購入するディスプレイアームによっては使えない対策であることだけは注意。
エルゴトロンの最大挟み込みサイズは60mmとあるので、ギリギリで運が良かった。

約1年ほど使っての感想

正直買っても買わなくても良かったというレベル。唯一机の上を掃除するのが楽になったなーくらい。
そんなわけでほぼ1年使った感想で必要かどうか?の評価は、

  • 5 : めっちゃ便利。もうない生活に戻れない。MUST BUY
  • 4 : 便利。かゆいところに手が届く。BEST BUY
  • 3 : あってもなくてもそこまで変わらない。若干便利かな?くらい
  • 2 : 買って後悔するほどでもないけれど、思ったほど便利さを感じない。
  • 1 : 買わない方が良い。お金の無駄。

とすると、ぎりぎり3。(2に限りなく近い)
もしかしたらデュアルモニターでなければモニターアームの恩恵は薄いかもしれない。
結局はデスク周りの見栄えがよくなるにつきるね。

#121224

今日の印象に残ったtumblr

その昔、日本は電力関係の技術の一部をフランスから教わっていた。
日本人は富岡製糸工場と同じように、ぐんぐん技術を吸収して完璧に発電所を動かした。一年後、フランス人技術者たちは本国に引き揚げていったんだが……

発電所の制御装置には当初から封印された謎の鉄の箱が接続されていた。
そしてフランス人たちは、その箱についてだけは一切教えてくれなかった。
立ち去るときにも「その箱は絶対にさわらないこと、こわれたら呼んでね」と言い残していったそうな。

さて日本人たちは言いつけを守ってはいた。気にはなるけど、下手にいじって発電所を停めたらことだ。だが技術者たちはあの手この手で調べて、やがて出した結論は……

この箱、まったく何もしていないんじゃないの?

そして技術者たちは会社にかけあった。自分たちの技術力にかけて、これは何もしていない、我々を信用してこれを外させてくれ、と。

さわらぬ神になんとやらという議論もあったが、やっとゴーサインが出た。そしてその当日、万が一にそなえて万全の体勢を整え、みんながかたずをのんで見守る中で、その箱からのびるケーブルが切られた。すると……  

何も起きなかった。
溶接されたその箱を開けてみると、中は空っぽだった。
本当に、それはただの箱だったのだ。

一同は安堵のため息をついた。
技術者たちは胸をはる一方で、「フランス人め、たばかったな!」といきりたつ人もいた。でも……とぼくにこの話をしてくれた電力エンジニアは言うのだった。その箱をはずしたとき、日本の電力は独立できたんです。そのとき日本はフランスの呪縛から逃れ、電力技術を完全に自分たちのものにしたんです、と。あれはフランス人が日本に置いていってくれた、卒業試験だったんですよ、と。

わかるだろうか。
教わった通りのことをひたすら暗唱するだけなら、ロボットで十分なのだ。本当に求めるのは、教わった側がその知識を使って教えた側を超えてくれることだ。それこそ、本当の教育であるはずなのだ。
往々にして、教える側は(そしてもっと悪いことに教わる側も)それを忘れている。教科書を丸暗記して模範解答すればオッケーだと思っている。
でも、そんなのは教育じゃない。
テストで 100 点とって安心しているうちは、本当に教わりきっていないのだ。
技術移転でも、その他すべての教育でも。

技術移転と「フランス人の箱」

ふとこの話を見たときに、金沢市のホテルでテレビをつけたら放送されていたプロジェクトXの再放送「黒部ダム建設」を思い出した。

教育は難しいね。

#111224

先週末は風邪で寝ていたら土日が終わっていた。
厳密には土曜の時点では風邪の自覚がなかった。布団の中で「カクヨムなどのなろう系小説もおすすめされるものはそこそこ読み尽くしたなー」と思っていたところ、bookwalkerのアプリで「読み放題にアース・スターノベルが追加!」のバナーに気づき、興味を覚えラインナップを見てみると読んだことはないけれど気になっていたシリーズが並んでいた。これは良い!と14日間の無料につられ登録したのがいけなかった。「転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す」がとても面白く、読み放題対象の9巻までを貪るように読み耽てしまい、気づいたら日曜日になっていた。

転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す1 (アース・スターノベル)

転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す1 (アース・スターノベル)

十夜
1,188円(12/05 17:36時点)
発売日: 2019/06/15
Amazonの情報を掲載しています

続きの10巻は有料だったので、他の読み放題を探すと同シリーズの前世スピンオフが4巻まで出ていたので感謝しつつまた読み耽けた。そんな怠惰な過ごし方をしたせいか、どうも起きてから喉が痛いなーと思いつつ放置。ところが時間が経つにつれ悪化。夕方には咳と喉の痛みで大変なことになっていた。

結局、月、火と体調最悪のまま仕事をこなすも、4日も経って治らないのはさすがに病院へ行くかーと午前休みを申請して病院へ。
はじめは自宅近くの病院へ行こうと思った。しかしよくよく考えると午後から出社しないといけない上に、近くの病院は高齢者が暇つぶし通院で極大の待ち時間になる。そう考えると会社の近くに空いている診療所の方が良いと気付き会社へ向かった。

ただそうなると午前休みにしているはずなのにあまり休みらしい休みじゃなくなってしまう。いやそれはもったいなさすぎる!と、お気に入りの三角ホットサンドの店へ。
いつもならば買って帰るのだけれど、どうせなら店内で食べようと思い入店。店内に始めて入ったが、アメリカンダイナーのような雰囲気だった。
いつものパルタマ(おそらくパルマハムとたまごのサンドイッチの略称)とコーヒーを注文。店内の道路沿いの席は外国の旅行者が電話しながら陣取られていたので、壁沿いに設けられた革張りの座席に腰を落ち着ける。
店内は控えめな音量でJ-HIPHOPが流れていた。

出来上がったパルタマを頬張りながら、初めて注文したお店のコーヒーを飲む。気のせいかパルタマがいつもより美味しく感じた。
ボクが食べ終わり一息つくまでの間、旅行者はずっと電話でしゃべりっぱなしだった。かなり前にホットサンドが提供され受け取っていたのに、あれだとせっかくのホットサンドが冷めてしまうのではと思いながらコーヒーを啜る。

しばらくゆっくりと音楽を聞きながら窓から外を眺めていたものの、コーヒーを飲み切るには時間がかかりそうだったため、蓋をして店を出た。
歩きながらコーヒーに口をつけると、先ほどは感じなかったがコーヒー単体で飲むには少し味に角があるように感じた。店内でパルタマを食べているときは「これは美味しい」と感じていたため、なるほどこれは提供された店の料理に合わせた味だったのかと気づく。
そして最近読んだ好書好日のインタビュー記事の中で印象に残ったものを思い出した。

DJという行為は、残っちゃった音楽で一夜限りの体験をつくっているわけで。ジェフ・チャンの研究書「ヒップホップ・ジェネレーション」の最初に書かれてましたけど、そもそもヒップホップって最初はパーティー全部を指す言葉だったんです。だからこのレベティコみたいに「ラップをレコードにしようや」ってオファーが来ても、「いや、それじゃ意味ないから。ラップとダンスとブロンクスとこの場所全部の総体の名前がヒップホップなんであってラップだけレコードにしても意味ない」って断ってたらしいんです。

 この話自体がさっきの武満徹の話と同じですよね、音楽は場所と不可分だった。でもラップとしてレコードに残ったものは売れて、今こうして世界に広まっている。

okadadaの音楽論に迫る5冊 DJとして考える。場所と不可分の音が、記録されて広まることの意味(後編)

ボクは勝手にこのホットトーストはスターバックスのコーヒーとよく合うなと思っていたけれど、この店のホットトーストの本当の美味しさはアメリカンダイナー風の店内で、革張りの座席に座り、この店自慢のブレンドコーヒーとの組み合わせで完成するのだと気づいた。

世の中は知らないことが多く、自分のわかったつもりの認識なんて理解にほど遠かったのだ。まだまだ世の中は面白いことだらけだなと思いながらボクは病院へ向かった。