ソロキャンプをしに前日光へ行った話:感想編

この投稿ではあくまでソロキャンプツーリングを初めて行った話だけまとめた。前回のキャンプツーリング以降で購入したキャンプ用品については別記事で感想を書きたいと思う。

先月は週末含めてほぼ雨に見舞われた天候だった。久しぶりに梅雨らしい梅雨という感じがしたが、そもそも梅雨は6月ではなかっただろうか。季節がずれていくことをとても感じる。
しかし天気予報でもそろそろ梅雨明けという情報が出始め、週末の天気予報を見るとそこはかとなくいけるのでは?という様相だった。
最終的には金曜まで待ってから、土日の天気を参照し「長野・山梨・静岡は怪しいが北関東は雨ではなさそう」と睨み、北関東エリアでキャンプ地を探した。
あまり時間もなかったため、空いてそうな山奥がいいと考え、なっぷで栃木県のグリフ 前日光を予約した。理由はフリーサイト2000円だったので安いと感じたためだ。(実際は+週末料金1000円 + 謎のテント張り代金2000円 + バイク駐車場代金 500円で5500円と高かった)

2021/04/17追記
閲覧数が多いので追記しますが、この投稿はあくまで「安くキャンプしたい」貧乏な人の感想なので、それなりにキャンプするのにお金がかかっても良い人は参考にしないでください。
キャンプ地の管理費含めて5,000円というのは周りのキャンプ地を鑑みても妥当な値段だと思います。
しかしそうはいってもできれば安く……みたいな考えの人がアレコレやってるBlogですので、そこを考慮してください。

2021/10/18追記
最近、とあるBlogで気付かされたことなのだけど、入場料を設定しているキャンプ地というのはソロ・少人数の人に来てほしいと考えるキャンプ地とのこと。
というのも「入場料は各人に発生するため大人数で行くと費用がかさむ。そのため大人数の候補から意図的にはずしてほしい思いがある場合は、入場料を設定するキャンプ地がある」とのことで、なるほどそう言われると確かに多くのキャンプ地にありがちな、テントの集合住宅のようなことが起こらず、静かで良い場所だったなと思い返すことになった。

なんというかそういう情報を知ってるかどうかで印象が変わってしまうけど、知る切っ掛けがキャンプをはじめてだいぶ後ってのはどうにもならないのかな……。

DAY #01

明けて土曜日。先週の奥多摩へ行った際にバイクが泥だらけになったので帰宅して洗車したが、最終的にカバーをかけるときにフロントホイールの汚れが水だけでは落ちていないことに気づいていたので朝8時から洗車した。
ついでにとチェーン・スプロケットもキレイに掃除した。錆止めに注油もしたがすぐに走るためにリアホイールが汚れそうだったので余分な油をウェスで拭う。

キャンプ場へは14時に向かう予定だったので高速に乗り込み蓮田SAで休憩。
走行中にペグハンマー代わりのハンマーを持ってきていないことに気づく。キャンプ場付近はかなり郊外のため、それならばまだ都市部に近いこのあたりで下道を走り、大きなホームセンターに行けばと考えて久喜ICで降りることにした。ST-310用のCBガスボンベも必要だった。

実はホームセンターにはどちらにせよ寄りたいと考えていた。
というのも焚火台のFire Safeには組み合わせとなるGril M1という商品があるが14,000円と高額だった。今回はスキレットだけ持ってきていたので、焚火料理はスキレットを薪の上においてソーセージを焼くくらいで考えていたこともありGril M1は買っていなかった。
さらにFire SafeをAmazonでみたとき(値段は2倍だった)、キャプテンスタッグ キャンピングセカンドグリル M-7572という商品を組み合わせて買っている人が「この商品を〜」の項目で表示されていた。
キャンピングセカンドグリル M-7572は618円と非常に安価なため、もしコレが使えるならと思っていたがAmazonでも最短7日配送で絶望的だった。ただキャプテンスタッグはホームセンターで取扱が多いため、郊外ならあるのではと睨んでいたのだ。

道中に道の駅があったら積極的に寄ろうと思っていたのではじめに見えた「道の駅 童謡のふる里 おおとね」でさっそくスタンプを押す。その後軽めにご飯として赤飯を購入し、野菜も安かったので購入した。

その後、栃木市に入るとカインズ大平店が見えたので迷うことなく入店した。
が駐車して空を見ると何とも言えない雨雲のような薄暗さがあった。
入店してお目当てのガスボンベとペグハンマーを予定より安く購入できたことに満足したが、キャプテンスタッグのグリル台は何故か風防つきで3000円だったので諦めた。
ウィスキーの小瓶もあったので缶詰と一緒に購入し、あとは隣接してるスーパーでキャンプ地も近いし食材もと思ってカインズを出たら土砂降りだった。

あわててシートバッグにレインカバーを装着し、ヘルメットを外して店前に戻る。
しかし他のエリアは空模様なのになぜこの頭上だけ…と思うとピンポイントに豪雨だった。
呪われてるのかよ。

17時までにチェックしなければいけないので雨が収まるのを待たず走り始めた。
進行方向の右手は晴れ間なのに土砂降りというバグった天気。
しばらく走ると雨のエリアを抜けたのか雨葬っていなかったし、道路も乾いていた。

そこからキャンプ地手前で食材とアルコール類を買おうと思った矢先にまた土砂降りとなった。濡れ鼠になりながらセブンイレブンでソーセージとカット野菜とサッポロ一番塩ラーメンを購入し、あとはアルコールと水を買った。
思った以上に膨れ上がったビニール袋を見て、これ積載できるのだろうかと不安になった。しかしなんとか詰め込む。
だがバッグ上を跨がろうとすると高さが出すぎてしまい、上手く足をあげきれなかった。柔軟性雑魚すぎないか?しかたなく座席部分を跨ぐように足を入れてなんとか乗り込む。

そこからは20kmほど山道だった。
初めてのタープ設営を雨の中とか地獄すぎる…と恐れていたら、なんとキャンプ場付近はまだ雨が降っていなかった。
これはチャンス!とアクセルをひねりキャンプ地を目指す。
しかし目的のキャンプ地と道路は川で分断されていて、どうやっていくのかがわからず立ち往生。電話で確認するとかなり手前の橋を渡る必要があったようだった。

結局キャンプ地についたのは17時すぎ。
まだ雨が降っていなかったのが幸いしたことと、今日の宿泊者は3組+プライベート側1組だけだった。
早速チェックインすると「サイト利用料3300円は先払いとなります。明日チェックアウト時にテント利用料、バイク駐車場台、その他薪や飲料水代金があればご請求します」といわれたが、特に気に留めなかった。テント利用も何も持ってきてますしという感じだった。

早速荷物をおろし、川の向きにタープを設営する。
特に風向きも考えず、「川のせせらぎを聞きながら過ごしたい」とかいう初心者みたいな理由だった。

何度か動画やBlogサイトで見ていた小川張りを記憶頼みに行う。
予習していたこともあってか初めてにしてはスムーズな設営ができた。
次にテントは2回目ということもあってスムーズに起こすことができた。
早速テントを入れると、あきらかに小川張りを勘違いしたような後ろ側のタープ位置であったことに気づきやり直し。

その後は何度も出し入れしたHelinox プライアチェアを広げ、焚火台の下に耐熱シートを広げる。シートバッグはタープ下に入れ、ブーツを脱ぎ捨て短パンに着替えた。

「ふーやれやれ」
とプライアチェアに腰掛け川のせせらぎを聞いていると雨が振り始めた。
豪雨レベルで。

運が良かったといえばそうなのだけど、タープから滝のように雨が落ちていっているのを見ると、タープ最高すぎてやばいなと感じた。
購入時にモンベルのスタッフさんにアドバイス頂き、通常の2ポール式ではなく3ポールでの跳ね上げスタイルにしたが、これが大正解だった。

ボクは身長191cmの大男だから閉塞感を感じるかもしれないといわれて、3ポールのメリットを説明頂いた。確かに跳ね上げた方と反対側をみると地面にひっぱられて鋭角になっていた。身長を考えてメインポールを高めの2mにしたため、高さの分、タープの傾斜が鋭角となり居住空間が狭くなる。
そこで前側の方に175cmのポールをいれたのだ。
おかげで視界が広くなり圧迫感がなく、とても快適でよかった。

購入したキャンプ用品編でも書こうと思っているが、当初モンベルストアで購入したこともあり、ポールはモンベルのアルミポール160cmと180cmを3本買った。
しかし180cmポールが3分割されるものの幅70cmとなりシートバッグ内に積載ができなかった。これは困ったと返品し、AmazonでDoDのコンパクトタープポール ブラックを購入した。

DODはバイク向けに作ってあるラインもあるため、収納時40cmというサイズがまさに望んでいたサイズで素晴らしかった。
ただ太さ19cmはやや細いというか心細さもある感じが否めなかったが、Amazonの商品レビューにあった「これで折れるようならタープを使う環境ではない」というのはその通りかもしれないと感じた。ちなみに比較してモンベルの160cmはまさに枝レベルで、すぐに曲がりそうな感じがした。

幸い雨脚は強いものの風はそこまででもなく、なんとか吹き飛ばされるようなことにはならなかった。吹き飛ばされてたら悲惨すぎて笑い話にもならないのだが…。
車キャンプできてた別の2組の1組はしっかりとした大型のタープを貼っていて談笑されていた。もう一組はタープはなく、前室付きのテントでおそらくsnowpeakのものだと思う。
やっぱりキャンプは車が楽そうだなーとつくづく感じた。
とはいえどバイクでツーリングがてら道を走る楽しみを味わい、キャンプ設営して野営を楽しむのもまた楽しかった。このあたりは快適性とトレードオフのようにも思える。純粋に今回は濡れ鼠で走ったことが快適性を羨ましく感じたのだろう。もっとも今これを書きながら思ったのは、カッパを持っていかなかった自分の落ち度という感じもする。なんで持っていかなかったのか…。

思っていたものとは違ったソロキャンプの過ごし方

そのあと、ボクは持ってきた本やiPad、スマートフォンをいじるわけでもなく、ただただぼーっとしていた。振り続ける雨を見ながら薄暗くなる空模様をただ見ていた。とくに何かを考えるわけでもなく、本当にただ何もせずぼーっとしていた。

本当に何もする気にならなかった。
あーいやだな面倒くさいとかそういう気持ちからではなく、本当に何も考えること無く、何もしたくないと感じ、ぼーっとしていた。
買った食料を考えると一度ラーメンを作って食べたほうが、飲みながら食べる時のソーセージも考えると食べれなくなるのではとも思ったけど、体が動かずぼーっとしていた。

キャンプをするまではこういった「何もすることがなくて暇なら本を読んだりするのでは」と思っていたが、実際は本を読むことすら億劫でぼーっとしていた。
結局この行動の理由がよくわからないままこの日は過ごし、翌日帰りの道中でずーっとそのこと考えていたが、ボクは勘違いしていたのかもしれないと思った。
そもそもボクは行動の自由を制限することで、できることをやろうとすると思っていた。
しかし実際は「何もしないことを選べるのだったらひたすら何もしない時間を過ごす」ということだった。

日が沈み夜になり暗くなったあとも焚火におこし、燃える火をぼーっと見る。
もしかしたら体が、「そういった何もしないことがとても貴重な時間だ」と、どこかで感じていたのかもしれない。ボクはそのまま流れに身を委ね、力が抜けた状態でお酒を飲みながらぼーっと過ごした。買ってよかったと思うが、Helinox プライアチェアは左右にドリンクホルダーがあるおかげで、スマホとビールを左右にいれ、深く腰掛けぼーっとできて最高だった。

焚火越しに見える雨と、タープの箸から流れ落ちていく雨の濁流をみながらビールを飲んでいると、ふと

「その時私は思ったのです。完全なる雨具、それは “家” なのではないかと…」

という知らない人のとても印象に残ったつぶやきを思い出した。
テントとタープは小さな部屋のように感じた。しかし家や賃貸などの屋内にある部屋は四隅上下を壁と窓で隔てている。それにくらべるとテントとタープはまるで大きな傘で作られた部屋のように思えた。
なるほど。確かにいまのこの状態を知ると部屋は完全な雨具なのだと理解できた。

3月にキャンプした時はいつの間にか時間が過ぎていた。
今回もいつの間にか時間はすぎていたが、慌ただしくというよりかはゆっくりと時間が流れていっていたようにも感じた。だから「もう〜時か」というよりかは、「今は〜時か」という感じで、このあとどうしようかと考えながらお酒を飲んだ。

失敗談としては、お酒はもう少しあっても良かったけど、食べ物は食べ切れなくてもったいなかった。コッヘルで作った塩ラーメンはとても美味しかったし、焚火台の上にスキレットを置いて食べたソーセージもやっぱり美味しかった。問題はソーセージ二袋とか、足りなかった時のためにと買っていた食材があまったことだった。足りなかったら寝ればいいんだ。
なんともバカバカしいと思ったことだ。
結局「あれしなきゃこれしなきゃ」と思わないようにキャンプにいったつもりが、意図せず自分で「食べなきゃ食べなきゃ」という量を買っていたのだから。
これはなんともボクが嫌いな母親と似ていると思った。だから次回は注意してなおそうと思った。

結局23時頃に雨は止んだ。
これまた馬鹿らしいことに、前回薪2束がなくなったこともあって薪二束を買ったが一束を処理することにもスゴイ時間がかかった。
ただこれは焚火台をなるべく汚さないようにと、空気穴を塞いだことが原因かもしれない。焚火台は結局キレイだが、そういった使っていくことでつく汚れと向き合うのも必要に思えた。
薪の火が炭になったことを見届けてからボクはテントに入った。

可能ならテントは買い替えたいと思う。
もうちょっと広さが欲しいというか、雨の時にタナックスのシートバッグをタープ下の地面においても、地面を流れる雨でバッグが濡れてしまうため、できればテント内に入れたいと思った。

DAY #02

目覚ましは一応セットしていたが、自然に7時にめがさめた。
何故か他の人も起き始めていたのである程度片付けはじめようと考えた。
ただ問題は濡れに濡れて結局焚火の熱で乾かなかったライディングデニムが問題で、これを乾燥機で乾かそうと思った。

管理者に確認すると町まで出ればコインランドリーがあるとのことで、片付けはそこそこに8時半くらいにバイクで町に向かった。
これが思えば失敗で、そもそも町まで片道20分かかり、そこから乾かすのに20分、戻るのに20分だと合計1時間かかる。
それなら片づけてからにするべきだったと気づいたのは9時に町についた時だった。
チェックアウトの時間が10時だったのに何してんだろうと思った。

結局戻ってきたのは10時前でレイトチェックアウトになりますとだけ伝えて、そそくさと片づけ始めた。
結局1時間くらいかかって11時に出ることになった。

しかもチェックイン時に言われた後精算でテント利用料2000円が乗り、バイク駐車場台500円、薪利用料700円。レイトチェックアウトで800円、水などで諸々税込み合計4500円と言われた。
安くキャンプする予定が合計8000円である。本当にテント利用料ってのが納得いかない。ならサイト使用料はなんだというのだ。
はじめっからサイト使用量+テント利用料で4500円にしてくれてればここまで納得いかないこともないのに、安く見せかけて後で高くするのはちょっとナイかなと思った。
場所も景観も悪くはないけど、もう行かない。
で、よくよくなっぷみたらサイト利用料じゃなくて「入場料」になってた。土日で+1000円なんだそりゃ。

さらにここは入り口が凄まじい傾斜で、バイクは危なっかしいのでオススメしない。
コケも生えてて獣道手前の砂利道なのでバイク泥だらけになった。
せっかく洗車してきたのに、トホホ…。

しかし憎たらしいくらい晴れていて絶好のキャンプ日和だった。
呪われてるのかよ。

キャンプ場を出てまずはお風呂に入るべく、前日光つつじの湯交流館を目指した。
荷物が重いこととのんびり走っていたこともあって、バイクに数回抜かれたが、景観を見ながらとろとろと走っていたので邪魔になって申し訳ないという気持ちだった。

そのまましばらく山を登っていくと、古峯神社という大きな神社があった。
せっかくなのでお土産を物色がてら参拝することにした。
天狗の社という神社のようでいたるところに天狗のお面がかざってあった。

お参り後に古峯園という庭園も見て回る。
入り口の川と建物の見事な調和から期待度も高かったが、中の庭園も池を中心とした見事なものだった。
特に園内の建築物が何とも趣があり、流れる水の音と夏ならではの蝉の声、吹き抜ける風が心地よくいつまでも滞在したいと感じさせた。
こんなお庭が欲しい…。

参拝後はつつじの湯交流館を目指すが、ここでなんともiPhoneが再起動を繰り返してばかりだったことに気づく。どうも昨日の激しい豪雨の中を走行したときに水没したようで悲しみにくれた。お風呂後にご飯を食べながらなんとか復旧できないかとあれこれしたが一切治らず、地図と音楽をあきらめた。
幸い日光や栃木には自転車で何度か来ていたことが幸をなし、なんとか見覚えのある道にでたので看板と記憶を頼りに新4号を目指して走り、そのまま帰路についた。
(途中ガソリンが底をつきそうになって死ぬほど焦ったのは余談)

帰宅途中に何度か洗車場を探したがなぜかどこも混雑していたので、帰宅後にまたバケツで洗車することになった。
行きと帰りで洗車したのは初めての経験だった……何やってるんだという気持ちが強い。
しかし泥まみれのバイクは見るに耐えれないのでピカピカにした。

その後乾かしがてら近場を走って旅を振り返った。
何とも学びが多い旅だったと思う。
やはり自然から学ぶことが人生は多いなと改めて感じた。
ただキャンプツーリング自体は良いのだけど、今回始めてソロキャンプして思ったのは荷物が超絶重い。iPad結局使わなかったけど、これ持っていかないと持っていかないで何かなーとなりそうなので、もう一回くらい重いが持っていこうと思う。

そんな初めてのソロキャンプだった。

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