自分の生活拠点になっていない場所の地図を頭に描くのは難しい。もっとも東京の場合では、住んでいても「~区」ってどのあたりにあるっけ?という印象の薄い区がいくつか存在する。独断と偏見だが、荒川区、墨田区、葛飾区、江戸川区、大田区だと思う。大田区は名前を聞くと思い出すのに、場所はどこ?っていわれると途端にわからなくなると思う。他の4区も同様だ。
そんな人々があまり気にしない町に僕は住んでいる。
今年で3年目だが、20時すぎると町全体が「寝んねしよ」と静まり返ってしまうが、東京の下町ならではなのか、お年寄りがおおいためなのかは不明だ。しかし居心地はとても良い。
同区内に大型商業施設は2つあり、コレが何かと便利が良い。
ボクは正直、住宅環境の利便性を気にしてこなかった。だが2年ほど住んだ結果、利便性が高い住宅環境になれてしまうと、賃料が安くて不便な町より、賃料が高くても利便性が高い町の方が、全体に見ると良いのではと思ってしまう。
しかし利便性が高い町というのは、つまりその町自体で日常の目的を達成してしまい、その外に出る必要がない閉じた世界になる。それはそこで暮らす上では快適だが、東京都に住むという大きなメリット(幾多の出会いや、新しい発見の機会)からは、遠くなってしまう。
だからボクは、若い人に引っ越すなら「東京は西がいいよ」と良く言うわけ。
東は世界が閉じていると思うのよね。