今更すぎる投稿。
メモみたいなものは帰宅してすぐ書いていたのに、投稿として書き直すのにものすごい時間がかかった。
元になっているコピーは「秋は短し、旅せよ岩手」。
JRのポスター広告はどレを見てもコピーがキャッチーでぐっとくる。よく青春18切符の古いポスターが良いという話をSNSで見るけれど、今の新しいポスターだって良い。

閑話休題。
今年のお盆休みはどこへ旅をしようかとかなり悩んだ。とくに今年は連休前半の天気が崩れ全国的に雨模様。後半も場所によってはどこかで雨雲に直撃する日があるエリアが多かった。
そこにくわえてバイクに乗り始めて今年で6年目ともなると、大体の行ける範囲で行きたいところは行ったように思えた。そのためこれからの旅行は「とくに何か目的があるわけではないけれど、とりあえず知らないことに出会いに行こう」へ切り替える節目になった。もっともお金と余暇に余裕があれば九州へフェリーでバイクと一緒に移動してみたい気持ちはある。ただ片道運賃・バイク輸送費¥29,000は中々に勇気が……。
そんな切実な悩みを抱えGoogle Mapで手近な目的地を探してみるといわき市の北部が目に入る。「そういえば東北へ行くときはいつも高速道路を使っていたけれど、もう国道6号線はバイクでも北上できるのだろうか?」と気になり調べることに。
2019年にバイク購入後、初めての長距離走行で宮城県鳴子温泉に行った時は、震災による原発施設の放射能問題から車以外の通行はできなかった。そのため無意識にまだ国道6号線は通れないと思い込んでいたけれど、ちょうど2025年5月に歩行者含む通行規制が全面的に解除されていた。
それなら行くしかないでしょう。思い出が残る国道6号線を通って宮城県に。
VLOG
DAY 01 8/13 〜福島県南相馬市
今回もテント泊ができる装備で出かけた。両サイドパニアケースにお土産や食料を詰め込める余裕を残し、野営装備(ムーンライト2本体・グランドシート / Helinox グランドチェア / LEDランタン・オイルランタン / アルミテーブル / SOTO ST-310 レギュレーターストーブ / trangia TR-325 ケトル / その他食器・コーヒー器具) はシート上積載バッグに詰め込んだ。
お盆期間中はビジネスホテルなども宿泊できないことが多いし、泊まれても宿泊料が高いことが懸念された。それに何より野営装備は最悪の許して野宿エスケープができる安心感がある。
初日はどこのキャンプ場にしようかとGoogleMapやなっぷで検索したものの、お盆シーズンは夏休み家族レジャーで人気のようで料金が¥5,000〜という場所が多かった。
それならビジネスホテルで良いところがないかと探すと、南相馬市の「ビジネスホテル レスト・パル」が¥3,300で二食付きと破格だった。部屋の写真や口コミを見ても欠点はあれどトータルで素晴らしい宿とコメントが多かったため予約をした。
毎度のように昼前に準備が整う。一人旅万歳。この自由さが醍醐味だ。
高速道路で常磐道を走りまずは水戸を目指す。本当はいわきまで高速道路を使いたかったけれど、ETC休日割引もなくなおかつ平日だったため二輪定額割が使えなかった。全部雨のせいだ。
水戸大洗IC出口から降りた後は、夏の日差しがアスファルトを焼き付ける中をのんびりと下道を走りいわき市を目指して北上。下道を通っていわき市を目指すのは2017年の東北自転車旅以来だった。あの時は、ちょうど日立といわき市の中間くらいで日が沈み、暗闇に浮かぶ火力発電所(常磐共同火力 勿来発電所)の明滅する光が不気味だったなーと思い出しつつ、昼に見るとこんな眺めだったのかと感慨深かかった。
いわき市を越えて
常磐バイパス(国道6号線)でいわき市をスルっと通り抜ける。一瞬お昼を食べにいわき市駅の立ち寄りも考えたものの、既に15時近かったため今回は断念。
そのまま走っていると「道の駅 よつくら港」が見えたので立ち寄り。ここからはバイクで走ったことがないため積極的に道の駅に立ち寄りスタンプを押印。
ついでに昼食もと考えたけれど、お盆の大混雑で食堂含め売店の弁当類も軒並み売り切れとなっていた。しょんぼり。
幸い次の「道の駅 ならは」は近かったのでそちらに向かう。こちらは地元の人製造のおこわなどのお弁当が残っていた上に値引きされていた。ありがたすぎる。さらに桃も傷んでいるからと投げ売りされていた。「全然気にしない。食べる食べる〜」とこちらも購入。さすがに4つは多かったので2つは持ち帰ってホテルで食べることにした。桃は痛みかけが一番美味しいまである。
その後福島第二原子力発電所の横を通り北上する。道路を走りながら思うのは、事故があって帰りたくても帰れなかった人が戻ってこれて、また生活している姿が嬉しかった。
そのまま北上すると、道路沿いに安いビジネスホテルが点在していた。看板には宿泊費と「長期連泊で割引」「復興事業者様歓迎」の文字。そこではじめて泊まるホテルが安価で2食付きなのかを理解した。まだまだ復興の途中なのだ。震災から14年経った今でも復興作業が続いていることに、今更ながら気づくことができた。
ホテルには18時頃到着。
どんな大変な部屋なのだろうと思っていたら、プレハブの建物に個室が区切られたような部屋だった。入口の扉に小さな虫が万歳アタックしているのだけは気になったものの、個室内はクーラーが聞いているしベッドも清潔。何より提供された夕食が美味しかった。これで¥3,300は嬉しすぎるーとお腹いっぱいになるまでご飯をお変わりし就寝。
おやすみ世界。
DAY 02 8/14 福島県南相馬市〜南三陸
ホテルの朝食を食べて8時に出発。
朝ごはんも美味しすぎた……。
この日は以前宿泊した「Tabist 石巻」でも良いかなーと思いながら、とりあえず昼過ぎになったらホテルを考えることにした。幸い部屋の予約可能数に余裕はあるようだった。
地図を見ると大洲海岸の間に道があるようで、「これは面白そう!」と向かった。(VLOG冒頭)
走ってみると想像通り道から水平線が続く景色。天気も快晴で太陽の光できらめく海が美しかった。
多賀城碑を見に行く
その後国道6号線を北上し「道の駅 角田」に寄り道した後、名取市に入る。
さてこの後をどうしたものかと悩んでいると高速道路の看板が見えた。仙台市を観光するにしても復路で良いと考え、とりあえず松島方面に向かうことにした。
高速道路を走行していると、「多賀城」出口が目に入り、多賀城といえば双界儀の聖地巡礼地の多賀城碑に行ってなかったなことを思い出し向かうことにした。これがなんともファインプレーだった。
多賀城碑が令和6年に国宝指定されており、また多賀城外郭南門が復元されていたり、ガイダンス施設が作られていた。
綺麗に整備された駐車場から、まずはガイダンス施設に。大きなスクリーンでは多賀城の歴史を解説してくれていたり、全体復元の模型が展示されていた。歴史解説の映像を見て、はじめて多賀城は奈良・平安時代の陸奥国府と鎮守府だったことを知った。ボクはそもそもそこから勘違いしていて戦国時代の城の一つだと思っていた。無知すぎる。
多賀城碑の文字解説も興味深かったけれど、ちょうど外郭南門が2025年春に完成したようで、すごく良いタイミングで訪れることができてよかった。
多賀城碑はその復元された南門をくぐった先にある。
さらにその先には国府・鎮守府時代の史跡後があったのでせっかくなので散策。日本にはこういった史跡後がいくつもあるのは知っていたけれど、今まであまり興味がわかずスルーしてきた。ところが今回見て回り遠い過去の歴史に思いを馳せているのとノスタルジーを強く感じることができた。なるほど。歴史・史跡巡りも意外と悪くないと感じた。
やや汗だくになりながら駐車場に戻ってきた後、SNSで「仙台うみの杜水族館」が良いと見たことを思い出し検索すると、多賀城碑からほど近かったので向かうことにした。
仙台うみの杜水族館を見て回る
SNSでは「絶対行くべき!」と書かれていたものの、個人的な感想だとそこまで言うほど目新しさや大きさがあるわけでもないので、SNSの承認欲求フルバーストバズ狙い感動しろ!!!Postは鵜呑みにすると痛い目を見るなの気持ち。
シンプルに評価すると「旅先でどうしても立ち寄るべき」なんて価値はない。ただの県立の水族館。山形県鶴岡市にある鶴岡市立加茂水族館(別名クラゲ水族館)ほどの特色もない普通の水族館。
強いて特徴らしい特徴はホヤの展示くらいな気が……。
南三陸を目指す
水族館をでた後は、この日の宿泊地に決めた無料キャンプ場「大萱沢渓流公園」を目指す。無料となるとさすがに埋まっているのでは?と不安に思いつつ向かったところ、4組の利用だけで設営スペースにはまだまだ余裕があった。これが無料なのは本当に助かる……。
ササッと設営した後、まだ道の駅「さんさん南三陸」の営業時間に間に合いそうだったため向かう。
道の駅「さんさん南三陸」では宿泊費も浮いことだしと贅沢にウニ丼を味わった。
「旅先の買物は地方創生で良い!」と自分に言い訳しつつ御当地クラフトビールの3本セットとおつまみも購入。
キャンプ場へ戻る前に入浴できる場所はないだろうかと周辺を探したところ「追分温泉」が大萱沢渓流公園の付近にあった。
日帰り入浴可能な時間が19時までだったため急いで向かおうとするも、何故かツーリングサポート(ナビ)が意味不明に遠回りするルートを案内するたビガン無視して向かった。定期的によくわからない遠回りルートを描くのは何なんだろうか。歯茎か?
幸い日暮れ前に到着。入浴料は¥300。お安い。
館内はレトロな瓶コーラーの自販機があったりでこれまたノスタルジーを感じる。古い木造の小学校の校舎を思い出させる。
あと猫がとても多かった。駐車場にはたくさん猫がいて癒やされた。
温泉からキャンプ場に戻り飲酒し就寝。
翌日はどこへ泊まろうかと悩んでいると、ふと以前に鳴子温泉付近でキャンプ場を見かけ、キャンプ湯治をしようと思い立った。しかし検索してみると、鳴子温泉から最寄りのキャンプ場は温泉に歩いていくには遠すぎるくらい距離があった。これだと気軽な湯治は難しそうだとホテル・民宿を探してみると、共同ゲストハウスのような施設が1泊 ¥5,880と周辺価格と比較しても破格に安く良さそうだった。予約方法がbooking.jpのみという点だけがとても不安だったけれど、ものは試しだーと予約することにした。支払いはオンラインで完了したので後は能登やれ山となれで就寝。
おやすみ世界。
DAY 03 8/15 南三陸〜牡鹿半島〜鳴子温泉
旅行中は目覚ましを設定していないのに、いい感じの時間に自然に目が覚めた。
ただあまり早く撤収準備しても目的がないため、ゴロゴロとスマートフォンでネットサーフィンをして過ごし、他の方が起き始めたのを見計らって撤収作業を開始した。
ルート検索をすると南三陸から鳴子温泉までは2時間ほどとかなり近かった。さすがにそこまで早く行ってもな〜と思い、2022年に走って楽しかった牡鹿半島をまた走ることにした。
その前に公園近くを見てみると横山不動尊という名刹があったので、せっかくなので立ち寄ってみる。伽藍の作りが美しく写真を撮っているとスピリチュアル全開な思想の方に話しかけられ、「御仁。あなたも是非この近くにある奥州柳津虚空蔵尊へ行くべきだ。あのお寺は水子供養で有名なのもあるがなんとも素晴らしかった。霊感の強い私にはわかる」と強くおすすめされた。
特に目的もなく近くにあるのならと向かうことに。
ところが訪れた奥州柳津虚空蔵尊の奥の院は山の中にあり、「えぇ……山頂まで結構遠い……どうしたものか」と思っていたら尼僧の方がおられたので登った方が良いのかと尋ねると、「あいにく道が崩れ、また奥の院も修繕中です」と言われてしまう。
その後境内を見て回ったものの水子供養に関連するものは見当たらず、結局あの不思議な男の人はどういう意図でおすすめしてきたのだろうかと狐につままれた気分になった。謎すぎる。
寺院を出たあとは「道の駅 上品の郷」で朝食兼ねスタンプ押印。訪れて気付いたけれど温泉併設の道の駅だったので、前日こっちに来ても良かったかもしれない。追分温泉に不満があったわけではないけれど、曲がりに曲がった細い道を夜に走るくらいだったら……という気持ちがわかないこともない。
その後は前回同様に牡鹿半島を快走しホエールタウンおしかで休憩。
「時間にも余裕がある。行くんだな!今!金華山に!」と気合を入れて金華山行きのフェリー受付に向かうと「さっき出たばかりで今日の船は終わりました」との返答。ガックシ。また機会があれば今度は10時30分の便に間に合うようにしよう……。
折角なのでと施設の奥へ行くと2022年の時は閉まっていた「おしかホエールランド」に入ることができた。クジラの骨格標本展示でクジラの大きさを再確認。大きすぎる。海中で見たら恐怖でしかない。
施設を出たあとはワインディング再開。今回も緩やかにグネグネと景色も良く通行量が少ない道を気持ちよく走ることができた。2022年のころより幾分操舵になれたこととMICHELIN POWER6の信頼できるグリップで前より楽しむことができた。とはいえどまだまだバイクを乗りこなしているとは言えない。事故らないように操舵技術を上げていこうと思う。
楽しい時間はあっという間で、思っていた以上に早く女川へ到着してしまった。
道の駅女川は何だかんだで3回目の訪問。前日にウニ丼を食べていたので他の物を食べようと思うも、大混雑していたこともありホタテ串焼きとカキフライを注文。ホタテ6枚1000円はかなり後ろ髪を惹かれたけれど、クーラーボックスも焚き火台も持ってきていないので諦め。
テント泊旅行とキャンプツーリングの境界をいつまでも悩んだままになっている。
鳴子温泉で湯治
ゲストハウスには駐車場があったけれど、バイクは直接ゲストハウスのエントランスに駐輪してください。とのことだったので屋根下に駐輪。
15時からチェックイン可能だったのに、少し早くついてしまったせいでまだ清掃中だった。
外で待っていると清掃が終わったため設備の案内を受ける。
2階建ての住宅を部屋ごとに貸すタイプでトイレは共同利用。キッチン・冷蔵庫、洗濯機なども使えるため食材などがあれば自炊も可能なようだ。
肝心のお部屋はシングルベッドはなくダブルベッド。小さな6条ほどの部屋にダブルベッドが無理やり入っているため、基本はベッドの上で過ごしてくださいねというタイプ。とはいっても椅子と机もあるのでビジネスホテルとそこまで広さは変わらない。
このゲストハウスの一番気に入った点は共同浴場の滝の湯の裏手にあることだ。
神社を挟んだ場所にあるとはいえ徒歩5分ほどで滝の湯へ行くことができた。
とはいえど滝の湯は前回の鳴子温泉訪問時にも入っているので、まずは別のところへと考え、湯巡りスタンプを駅で購入。ところが湯巡りスタンプで使える日帰り温泉の大半が14時までということを失念していた。おまけに1300円で6スタンプ。1スタンプがだいたい約200円ほどのためか、各温泉も2〜4を求めてくる。一応鳴子温泉以外の周辺温泉でも使えるとはいえ微妙に距離がある。そのため大幅なお得ではなく微妙にお得になるくらいだ。
この日はもう大江戸温泉くらいしかやっていなかったので4枚払って入館。滝の湯は洗い場がないためこちらで洗体をすませる。大浴場は珍しく高層の7階にあるため内湯のガラス越しで見える新緑の景観が美しかった。
大江戸温泉を出た後は、目の前にある滝の湯へ流れるように移動。滝の湯はアツアツのお湯と濃厚な硫黄泉で大満足。ただアツすぎて長湯はできない。しかし泉質と硫黄の香りが堪らない……と浸かってはヘリに上がり湯冷まししてと堪能。
その後は一度ゲストハウスに戻り仮眠。夕食を食べに出かけた。
ゲストハウスには周囲のおすすめ夕食どころのマップが用意されていたので、そのマップを頼りに店を探す。温泉街特有のスナックの多さに少し興味を惹かれた。自分もそろそろこういう場末のスナックに一度は怖いもの見たさで入る時が近づいているようにも思える。昔ほど抵抗や気後れがなくなっている気がした。もう高齢者の仲間入りだ。加えてスナックはドリンク以外にも手軽な料金で食事もできそうだったのもまた悩ませた。
どうしようかなーとあたりを見回すとスナック横の「ぼんご」という居酒屋も手頃な料金だったので、この日はこちらにお邪魔した。
店内は地元のお客さんや観光客で賑わっていたので、お邪魔にならないようカウンターに座りメニューを見る。するとおすすめとして牛タン定食が目につき値段も手頃だった。これ幸いと定食と生ビールを注文。味はそこまで期待していなかったものの、見慣れた厚切りの牛タンと辛味噌の定食。麦飯でないこと以外は宮城県の一般的な牛タン定食に満足。
満足しながらゲストハウスに戻った後はもう一度滝の湯へ。食後にも最高の温泉に入れて大満足し20時に就寝。
22時半頃目がふと目が覚め、時計を見て「まだ舞える!まだ開いてる!」と三度滝の湯へ。この距離の制約がないことで得られる手軽さと何度入っても1回300円の安さ。最高オブ最高。
再びフカフカの布団にダイブ。
おやすみ世界。
DAY 04 8/16 鳴子温泉〜福島市〜
翌日は4日目とは思えないくらい快調だった。1日だけとはいえ3回も温泉に入るという湯治の効果は抜群だった。このゲストハウスは安価だし、2泊しても良さそうなので折を見て湯治目的に再訪したい。なんだったらキッチンもあるから自炊湯治もできる。
この日の出発は8時半頃。
余った湯巡りスタンプを使うべく、近くで朝早くから開いている「中山平温泉 しんとろの湯」へ。鳴子温泉郷は温泉のデパートと言われるだけあって日本にある泉質をすべて網羅しているくらいお湯の種類が豊富だ。中山平温泉は含重曹硫黄泉。硫黄泉しか勝たん。
16日は宿泊するかどうかすらも決めていなかった。とりあえず目についた場所に向かいながら道の駅に立ち寄り南下しようとだけ考えた。
まずは気になっていた鳴子温泉近くの潟沼へ。コバルトブルーの湖面が美しい沼だ。このあたりは別荘が多いようで乱立していた。バブル時代を感じる。
その後は地図で道の駅を探しては立ち寄る。「道の駅 三本木 やまなみ」でお土産を購入した時、近くに「ひまわりの丘」という看板が目に入ったので立ち寄った。
きっとすごい数のひまわりが出迎えてくれるに違いない!と想像しながら向かったけれど、お盆を過ぎていたためか、すでに大多数が種を落とすべくしょぼくれた状態だった。ショボーン。そりゃー東北だから満開の時期は少し早くなるよなーと気づく。
そのまま下道を南下したものの宮城県の北部は西の山岳部に観光地が表示されるくらいで平野部で目立った観光スポットを見つけることができなかった。
そうこうしていると仙台南ICに到着。次の「道の駅 村田」までショートカットしてギリギリ閉店間際に滑り込みスタンプ押印。
あとは適当にゆるゆると4号線を南下しようと走っていると「道の駅 国見 あつかしの郷」が17時半まで開いていたので、これがこの旅で最後のスタンプとなった。
旅の終わり。町の遷ろい。
福島駅の標識案内が見える頃にはすっかりと日が沈み、通り沿いの街頭が煌々と照らす。
このまま高速で帰るか、この付近でもう一泊するかを悩んだ。そうこう考えていると、ふと「そうだ。福島駅に昔よくいった美味しい牛タン屋があったはず。あそこへ行ってみよう」ともう20年前の記憶を頼りに店を探したものの当然影も形も無かった。
ションボリしながら他の牛タン屋を探してみるも、評価が高い「牛たん焼 六文銭」は何故か営業中のGoogleMapの案内と異なり閉まっていた。そしてその他のお店はだいたいレビューを見ると行かない方が良さそうな内容が多かったので、結局利休で食べることにした。
「わざわざ福島でまで利休で食べなくても……」と入る前は思っていたけれど、やはり本場のお膝元に近いせいか東京で食べるよりも美味しく感じた。
となりの席の人がガバガバビールを呑んで幸せそうな姿を見ていると、ホテルを予約してボクもビールを楽しみたくなった。ただ検索するとやはり一泊の宿泊料金が1万を超えていた。無理久保です〜。
食事をしたおかげで良い時間になり、東北自動車道の渋滞もある程度解消されていた。これならスルッと帰れそうだと考え、福島ICから高速に乗り込み帰路についた。
お盆休みが終わるため、高速道路は帰省からのUターンする車で溢れていた。
長距離を運転するときはトラブルに巻き込まれないように走行するのが一番大事だという湾岸ミッドナイトのコマを思い出す。

高速道路を走りながら今回の旅を振り返る。
特別に何かをしたという旅行ではなかったからこそ自由な旅が出来て良かった。
ひたすらに景色を眺めな、知らない土地の道を走り、そこで暮らす人々の生活に思いを馳せる。食べたいものを食べ、泊まりたい場所に泊まる。
「此度の遠征もまた心躍る良き旅だった」という征服王の言葉が頭をよぎる。
知らない場所、知らない風景、知らない道を標識頼りに走る楽しさがある。
また次も知らない道を走って知らない場所に行かけよう。
そう考えながら真夜中の高速道路を流れる赤いテールランプの一つになり家路についた。
